臨死体験をめぐる大傑作
臨死体験とは何かを考察臨死体験はいったい何なのか、がテーマです。死者からのメッセージか死語の世界なのか。それを研究する主人公とその仲間たちの物語。主人公はこれを自ら体験し、結局、事件により死んでしまうのですが、臨死体験は実は脳からのSOSで、脳から体中の神経系への最後のシグナルであり、その時に、何もかもが象徴的な形で表象するというのがこの作品が導き出すオチとなっています。前半はコメディ風で、主人公の男女やそのまわりの人が印象的に描かれます。どちらかと言えばゆったりとしたペース。主人公が臨死体験で行くところが判明してからは、仮定と検証のスピード感あふれる展開が始まっていき、どんどん読み進めずにはいられなくなります。極上のエンターテーメント上下たっぷりの二冊。ぐぐぐっと読ませていただきました。極上のエンターテイメント作品で、一言でいうと筆致がとてもやわらかいので、著者の親切さ、優しさをしっ...この感想を読む
4.04.0
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