斜陽の評価
斜陽についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
斜陽の感想
母と子の物語
中学生のときに、社会の先生に勧められて読んだ。当時、一番好きな小説だった。あるバンドはこの小説を元に曲を書いたりしている。斜陽は、姉弟の物語。人間は恋と革命のために生まれてきた、という一文で有名だ。戦争をしていた時代の話。作品自体も戦後数年のあいだに書かれたものだ。敗戦後のこころの動き、革命を目指す動き。他の太宰治作品同様、少々、陰鬱な物語。自殺やドラッグはもちろん出てくるし、恋慕や苦しみが描かれている。ドラッグや自殺、セックスなどに溺れるだめ人間を描いたら、太宰治の右に出るものはいないだろうと思う。びっくりするほど、日本語がきれいで、するどい。