Flower〜フラワー〜のあらすじ・作品解説
Flower〜フラワー〜は集英社が発行する別冊マーガレットで連載されていた漫画である。連載期間は2000年3月号から不定期で2005年12月号となっている。また、2006年までにデラックスマーガレットにおいて番外編も描かれており、単行本は全10巻が刊行されている。文庫版は全7巻。原作原画は和田尚子である。 Flower〜フラワー〜は、事故で車椅子生活となってしまった中学生の葵(あおい)が主人公。歩行は困難で車椅子でしか移動できないため、街や駅での移動や高校生活でも不便を強いられてしまう。しかし、竜太をはじめ多くの仲間や同じ障がいの人たちに助けれら見守られながら様々な困難に立ち向かい成長していくストーリー。また、葵と竜太のラブストーリも描かれている。番外編では、車椅子の北川とコギャルの理沙という変わった組み合わせのストーリーや介助犬として活躍するジョージアの周辺の恋物語、葵のお姉さんを主人公としたものなどがある。
Flower〜フラワー〜の評価
Flower〜フラワー〜の感想
身障者理解に貢献している希少な少女漫画
車椅子利用者への配慮を啓発した作品元気で快活、読者モデルまでしていた主人公葵が、自転車ごと階段から転落し腰を骨折。その事故が元で車椅子生活になってしまうことから物語は始まる。不自由な状態とは対極ともいえる活発な少女が一生歩けなくなってしまうという絶望感、立ち直る過程が見事に描かれ、同時にわかっているようで意外にわかっていない、車椅子利用者への生活上の配慮をしっかり描写している。介助犬などの登場で、盲導犬以外にも障がいを持った方の手助けをしている犬がいるというのも、意外に知られていないのではないだろうか。そういった知識を、この作品から得ることができる。途中から車椅子ということが気にならなくなる最初は主人公葵の突然の不幸に読み手もやり切れない思いになるが、同級生竜太との恋愛や、高校入試の話になるにつれ、車椅子の利用者だというだけで、葵は健常者と何ら変わらず青春を駆け抜けているという印象に変...この感想を読む