津軽殺人事件の評価
津軽殺人事件についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
津軽殺人事件の感想
文学、社会問題、旅情、三角関係、切なさ、友情、家庭の温かさ、すべてがつまっている
文学好きや絵画好きを引き込む魅力的なキーアイテム太宰治氏のファンというのは、彼の作品が発表されて以降、時代が変わってもどの世代にも一定数いるようであり、かなり根強い人気がある作家だと言ってもいい。そんな太宰治氏は津軽の出身である。津軽殺人事件とうミステリーだから、当然津軽がらみの殺人事件が起きるわけだが、太宰が自ら描いた肖像画を東京に買い付けに来た、古書店の店主が殺され、しかも店主が残した手帳には、太宰の詩の一節が、という文学好きや絵画好きの興味をくすぐる事件となっている。(こういう言い方は、架空の事件とは言え、殺人事件に対し不謹慎かもしれないが)肖像画の存在については内田氏によるフィクションのようだが、太宰治氏が好きな人ほど、絵が存在するのでは?と思ってしまうのではないだろうか。実は、太宰氏は、学生時代頻繁にいたずら書きをする人だったようで、落書きの多くが今でも残されている。しかも、...この感想を読む