何者の名言/名セリフ

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小説レビュー数 3,368件

何者

4.134.13
文章力
4.38
ストーリー
4.50
キャラクター
4.50
設定
4.00
演出
4.13
感想数
4
読んだ人
9

何者の名言

何者の名言集です。現在12件が登録されています。

人生が線路のようなものだとしたら、自分と全く同じ高さで、同じ角度で、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって

田名部瑞月

就職が決まった瑞月を歓迎する集まりにて、就職活動について、フリーターの隆義に言い返した言葉。

十点でも二十点でもいいから、自分の中から出しなよ。自分の中から出さないと、点数さえつかないんだから。

田名部瑞月

就職が決まった瑞月を歓迎する会にて、就職をばかにする隆義に瑞月が言い返す場面

自分は自分にしかなれない。痛くてカッコ悪い今の自分を、理想の自分に近づけることしかできない。

小早川理香

就職活動に執念を燃やしていた理香が、主人公に就活について語る場面。

ダサくてカッコ悪い自分を理想の自分にに近づけることしか、もう私にできることはないんだよ

小早川理香

就活中に自分の弱さを見つめたり認めようとしないで、必死に頑張る登場人物をTwitterの裏アカウントで批評する主人公に対して言った言葉。頑張ることの本質をついた言葉だと思います。

小学校入って六年経てば中学生って名前に変わって、三年経ったら高校生って名前になって。でもこれからは、自分でそれをしていくしかないんだなって

神谷光太郎

就活を終えた光太郎が祝賀会でいう言葉。「センチメンタル」と同時に社会に踏み出す覚悟が感じられる。

ほんの少しの言葉の向こうにいる人間そのものを、想像してあげろよ、もっと

サワ先輩

一人一人の背景を十分に想像せず、上辺の言葉だけを取り上げて人間を批評しようとする主人公に対して言った言葉

頭の中にあるうちは、いつだって、何だって、傑作なんだよな。

二宮拓人

一緒に演劇を作ってきた烏丸ギンジが、今度は一人で劇団を立ち上げ毎月公演を続けている。その過程をブログで公開し、「頑張っているアピール」をしていることに「痛さ」を感じ、不満を抱いた拓人がLINEでギンジにこの一言を放った。 また、隆良がモラトリアムから抜け出せない様子に、似たような「痛さ」を感じ、何も行動しない隆良にしびれを切らした瑞月が怒って退出した後に、置いていくようにこの一言を放った。

「就活をしない」と同じ重さの「就活をする」決断を想像できないのはなぜなのだろう。決して、個人として何者かになることを諦めたわけではない。スーツの中身までみんな同じなわけではないのだ。

二宮拓人

友人や就活仲間の彼氏が、就職活動は個人の意思のない世間の流れだ、就職活動をしない自分だけが自分の道を選んで生きている、と主張するのに対して、主人公が思ったこと。

ダサくてカッコ悪い今の自分の姿で、これでもかってくらいに悪あがきするしかないんだよ、もう

小早川理香

友人グループで就活していたが、ひとりふたりと内定が決まっていくうち、空気は次第にギクシャクしてくる。更に小早川理香は拓人(主人公)のツィッター裏アカウントをみつけて読んでおり、自分のしていることを拓人が本心ではカッコ悪いと思っていることを知り、そのことがふとしたきっかけで爆発した場面でのこのセリフとなる。

わかるか、ちゃんと生きてるものに通ってるものを「脈」って言うんだよ

二宮拓人

「がんばってます」アピールをするギンジに対して、拓人のセリフ

進路を考えてくれる学校の先生だっていないし、私たちはもう、私たちを産んでくれたときの両親に近い年齢になってる。もう、育ててもらうなんていう考え方ではいられない。

田名部瑞月

田名部瑞月の就職祝いの席でいまだ就職先の決まらない宮本隆良の甘えた発言に対して瑞月が話した言葉。

自分は自分にしかなれない。痛くてカッコ悪い今の自分を、理想の自分に使づけることしかできない。みんなそれをわかってるから、痛くてカッコ悪くたってがんばるんだよ。

小早川理香

胸の内で、必死になって頑張っている就活生を馬鹿にしている主人公。そのことをひっそりと知った友人が、我慢の限界がきて主人公に訴えたセリフ

何者の感想

内面

読後感まず、率直な感想を述べる。「不快だ」。唐突で驚いたであろうか。しかし大抵の人は薄々共感してくれるのではないかと踏んでいる。ところで、これはこの作品への批判ではないということを明記しておきたい。というのも、不快というのは作品の表現や構成を指して言っているのではない。もっと言えば、この作品を指して言っているわけでもないのだ。何が言いたいかというと、私はこの作品を通して、「自分自身」への不快感を持ったのである。以下、物語の進行に沿って詳細を見ていく。 序盤、私はニヤニヤした。そう、ニヤニヤしたのである。余りにも共感できたから。ギンジの「演劇を頑張っている」アピール。理香子の「就職活動を一足先に始めている」アピール。隆良の「就職活動という主流に安易に乗らない自分カッコいい」アピール。しかもそれらが「SNS」という現代特有のネット社会を通じたものであるという点。主人公はこれらを嘲り笑っているの...この感想を読む

3.53.5
  • ミッチミッチ
  • 231view
  • 3034文字
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