憤死の評価
憤死についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
憤死の感想
4編の、怖い話の短編集。
表紙が、白地にピンクで文字が描かれていて、小さなハートも隠されていて、とっても可愛いのに、題名が「憤死」という似合わないものなので、目を引きました。4編の短編からなる本です。「おとな」は、実話風で、暴力的な怖さがある。「トイレの懺悔室」は、この著者にしては珍しく、男の子が主人公。なんだか気味が悪くて、後味の悪い怖さ。背中がザワザワする感じ。「憤死」は、最初、あまり怖い話だと思わなかったけれど、時が経つにつれ、怖くなる。主人公は、友達のふりをした、冷徹な観察者であり、佳穂に対して歪んだ感情を持っていると思う。しかし、佳穂も、主人公の事を友達とは思っていないみたいだから、お互い様なのだろう。佳穂が、ブチ切れて、ウサギ小屋の前で暴れる場面が、奇妙で、印象に残った。「人生ゲーム」は、ゲームの通りに、不幸が起こるのが怖かったけど、最後はホッとできるので、いい話だと思う。これも、男の子が主人公の話...この感想を読む