不思議な世界の謎を知りたくなる冒険ファンタジー
中世ヨーロッパ風の世界観でありながら、なぜか私たちの良く知っている童話さえ禁忌となっている謎の世界を舞台にした、女の子たちが大いに活躍する冒険ファンタジーです。 セラフィールドという高原の奥地に住んでいるのは天文台の塔の博士とその弟子ルーン、ホーリー家の夫妻と博士の娘フィリエルの4人だけです。フィリエルは15歳で、女王誕生祭のパーティーに行くのを楽しみにしているような普通の少女のはずでした。しかし、父親から突然渡された母の形見のネックレスをつけて、伯爵さまのお屋敷で開かれる舞踏会に行ったところ、伯爵家のお嬢様アデイルに失踪した王女エディリーンの娘だ指摘されてしまいます。おまけに、舞踏会から戻ると博士は失踪、ホーリーの旦那さんは自殺しており、博士の研究が異端とされるものだとわかります。 しかも、その知識を狙っている謎の組織がルーンを連れ去ったことから、フィリエルは伯爵家の若君ユーシスの力を借り、救出を図ります。こうして、フィリエルとルーンは山奥の静かな暮らしから、王宮の陰謀渦巻く世界へと引きずり込まれていくのです。 よくあるファンタジーでありながら、狼やネズミが存在しない世界で、科学を徹底的に排斥していながら女王家の直系女子の血を見分ける不思議な宝石が存在し、誰もが知っている『シンデレラ』などの童話さえ禁忌となっているという不思議な世界を舞台にしています。とにかく既存のファンタジーとは違う謎がいっぱいで、続きが気になる作品です。
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