ソロモンの偽証 第III部 法廷の評価
ソロモンの偽証 第III部 法廷についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
ソロモンの偽証 第III部 法廷の感想
真相やいかに
長かった前置きが終わり、いよいよ真相を明らかにする法廷が始まります。これまでに登場した数多くの人物が、複雑かつ絶妙なタイミングで証人として召喚されます。「なるほど、こいつはこうやって使うんだ!」という意外な展開もあり、非常に面白いです。こう考えると、今まで少しだらだらしてしまった人物紹介的な挿入部分も活きてきて、さすが宮部さん!と感じました。あとは、肝心のラストですが、本編自体のラストはまず良かったのですが、エピローグは何を伝えたいのかが感じ取れず物足りなさがありました。本作は、全体的に青春ドラマ+学園ミステリーくらいの域ですので、ホラー要素は皆無でスリル感が少なかったです。ただやはり、宮部作品!登場人物に命を与えるような筆力は圧巻ですので、文芸作品として優れています。