少年は残酷な弓を射るの評価
少年は残酷な弓を射るの感想
一言で示すなら質の悪すぎるマザコン。
邦画の宣伝による印象詐欺にまた引っ掛かってしまった!以前、たまたま映画の予告を観た際に美少年役のエズラ・ミラーが気になったのと、ティルダ・スウィントンをお目当てに鑑賞。邦題は「少年は残酷な弓を射る」で、原題は「We need to talk about Kevin」意訳すれば、「私たちはケビンについて話さないといけない」お察しの通り、ケビンは作中に出てくるこの青年。日本語での宣伝、邦題だけ見れば母親への感情移入を促すような、難のある息子の子育てに奮闘する姿を描いた社会派ストーリーなのかと軽く構えていたがそんなものでもなかった。正直に言えば、あまり気分が良いものでもない…。どきどきハラハラ、というより何とも言い難い苛立ちが強く募る。その原因の一つは、母親に感情移入が出来ないことにあるのだが。それにしても、日本は映画の宣伝を小奇麗に見せすぎである。社会派とか愛とかそんな言葉がなくても充分表現する...この感想を読む
親の愛情と子供の人格形成
子供を育てるということ非常に残酷で重いテーマの映画ですが、その分興味深くもあります。母親の子供に対する愛情について、母親の愛情に対する子供の執着について、人が犯罪に走ってしまう経緯について、これほど考えさせられた映画はありません。しかし、いくら考えてもわからないことだらけです。母親は無条件に子供を愛せるものなのか、子供は母親を愛せるのか。自分ではわからないからこそ、映画を観て考える価値があります。エヴァは、長男のケヴィンを妊娠している頃からうつ状態になります。それまで冒険家として世界中を旅していたエヴァは、子供を持って生活が一変することに順応できなかったのでしょう。子供を持てば生活は変わります。お金に関しても時間に関しても自由は減り、子供中心の生活になります。当然のことです。ほとんどの人が理解していることですが、充分に覚悟をして子供を持つ人がどれだけいるでしょうか。子供が欲しいからとい...この感想を読む