永遠のこどもたちのあらすじ・作品解説
孤児院を再建しようとする母と幼い息子が遭遇する恐怖を描く、2007年に公開された、スペイン/メキシコ合作のホラー・ミステリー映画。製作総指揮は「パンズ・ラビリンス」「ヘルボーイ」のギレルモ・デル・トロ。「インポッシブル」(2012年)のJ・A・バヨナ監督の長編第1作にあたる。ヨーロッパ映画賞など多数ノミネートされ、スペインのゴヤ賞では新人監督賞、脚本賞など7部門を獲得した。 自らが育った孤児院を買い取り再建しようと奔走するラウラは、夫のカルロスと難病の幼い息子シモンと共にその地に移り住む。が、ベニグナと名乗る謎の老女が現れ家族の秘密を語るなど不審なことが続く。また、シモンは”想像の友だち”トマスと遊ぶことに夢中になるが、ラウラが叱ったある日を境に行方知れずとなり…。 ラウラを「美しすぎる母」のベレン・ルエダ、息子シモンをロジェ・プリンセプ、夫カルロスをフェルナンド・カヨ、ベニグナをモンセラット・カルージャ、霊媒師を「トーク・トゥ・ハー」のジェラルディン・チャップリンが演じている。
永遠のこどもたちの評価
永遠のこどもたちの感想
ギレルモ×J.A.バヨナが魅せる、現実。ゆえに恐怖。
鬼才ギレルモのセンスが光る良質な映画。だけど…ギレルモ監督といえば、「パンズラビリンス」を筆頭に幻想的ともとれるホラー映画を手掛けている。今回はそのギレルモ氏をプロデューサーとして迎え、J,A,バヨナ氏が初の映画監督を務めた作品。(わたし自身はギレルモ監督の大ファンなのですが、バヨナ氏はごめんなさいご存知ありませんでした)本作を知り、観るに至った経緯もギレルモ氏が関与しているからであって…以下略。ざっくりとした紹介なのですが、今作の邦題が「永遠のこどもたち」 元が「El Orfanato」、英題で「The Orphanage」直訳すると「孤児院」…ちなみに日本でのキャッチフレーズは、「愛を信じたら、本当の光が見える」で、公式サイトでは「『シックス・センス』以来の衝撃と感動!運命を信じる人に贈る本格スピリチュアル映画」と謳っております。なるほど。あえてここで言いますが、もう詐欺ってレベルじゃない。キャッチコピーを信...この感想を読む
好き嫌いが分かれる作品
ストーリーを簡単に述べると、ある夫婦の息子(養子)シモンは、HIV陽性で、しばしば空想上の友達をつくって遊ぶようになります。ある時、自宅で孤児院の開園パーティーを行うのですが、その際に空想上の友達の1人トマスの部屋にいくと言って聞かないシモンに母親ラウラがキレ、その後シモンは忽然と姿を消します。実はこの空想上の友達とは亡くなった子供たちの霊です。この子供たちは、奇形の子供だったトマスをいじめて殺してしまい、その復讐としてトマスの母親であるベニグナから毒殺されたということが次第に明らかになります。結局トマスが好きな宝探しゲームによって、ラウラはシモンの居場所を知ることになりますが、残念ながらシモンは死体で発見されます。実は、シモンがいた地下室の扉をラウラが偶然にも塞いでしまって死んでしまったのです。ラウラは死んだ子供たちと永遠に一緒にいようと決心し、毒薬を服用したという話です。なかなか複雑な...この感想を読む
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