赤目四十八瀧心中未遂の評価
赤目四十八瀧心中未遂の感想
自分探しクンの行き場はいずこ
インテリのおにーさんが会社勤めをしてたが、中流階級がつまんないと下流階級に降りてきた。まるで堕天使のようですねぇ。そんなおにーさんの周りに集まる人を見た作品ですが、これインドとかに良く居る自分探し君の様なのです。何処に居ても自分じゃないと、否定して、動くにも人の誘い無しでは何もしない。色気のあるおねーさんに一緒に逃げてくれと頼まれても、はいはい、そですねと、そこにも自分の意志は有りません。おにーさんは下流階級でも受け入れられなくて、さぁ何処に行くのでしょうか。これがお話です、あまっちょろいおにーさんは、これから行くところが在るのでしょうか。何処に行けばおにーさんの居場所が在るのでしょうか。これは、自分探しの旅に出てしまって、迷子になってしまいましたというメッセージが入っています。
だらだらしすぎで残念。
内田裕也・大楠道代・大森南朋・麿赤兒・新井浩文、とアクのある役者さんが揃って、暗めの映像もあいまって、舞台装置は揃った!な感じなのですが…主役の大西瀧次郎さんはなんか、絶望感が薄いんですよ。無気力とか、もう世の中がどうでもいい、生きても死んでもどっちでもいい、ということなのかもしれませんが…それにしてもピンとこない。寺島しのぶも脱ぎ損というか、メリハリのない逃避行をさせられちゃってますね。似たようなシーン、堂々巡りが続いて、ちょっとうんざり気味な感じがありました。雰囲気はよさげだったんだけどなあ…。結末も、締まってないと思います。原作小説も読んだのですが、そっちもだらだらというか、くどくどした文体で、ある意味原作を忠実につくろうと努力した結果なんでしょうか。役者がもったいなかった一本です。
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