道の登場キャラクター
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イル・マット
道の感想
哀愁漂うさすらいの大道芸人
「映像の魔術師」フェリーニの初期の傑作である。のち幻惑的な作風で知られるフェリーニ監督だが、この作品はネオリアリズモに立脚した現実的な作品に仕上がっている。粗暴で傲慢な旅芸人のザンパノと、それにつき従う知性に遅れがみられるが子供のように純真なジェルソミーナの道中を描く。全体としては胸に沁み入るような悲劇となっている。私はジェルソミーナ役のジュリエッタ・マシーナが大好きなのだが、今回も素晴らしいはまり役で私を魅了した。ザンパノが犯した殺人のショックで精神に異常をきたしたジェルソミーナはあまりにも痛々しく、ラストのザンパノが自棄になったのちジェルソミーナの死を知り、夜の浜辺で泣き崩れるシーンには涙を流さずにはおれない。