バートン・フィンクのあらすじ・作品解説
バートン・フィンクは1991年に公開されたアメリカのサスペンス映画である。 監督・製作・脚本を「ミラーズ・クロッシング」ジョエル・コーエン、イーサン・コーエンの兄弟が手掛けている。 製作総指揮は「ミラーズ・クロッシング」のベン・バレンホルツが担当している。 また、1991年度のカンヌ国際映画祭ではグランプリのパルム・ドール、監督賞、男優賞の3冠を獲得し、第64回アカデミー賞では助演男優賞を含む3部門がノミネートされている。 主演は「トランス・フォーマー」シリーズのジョン・タトゥーロ。 なお、アメリカと日本上映によりも先にフランスでこの作品が公開されている。 この作品はニューヨークで劇作家として成功を収めたバートン・フィンクがハリウッドのとあるスタジオから脚本執筆の依頼が届き戸惑いながらもハリウッド行きを決意するが、依頼主はバートンが書きたい作品とは正反対の映画脚本を作るように命令し、滞在するホテルで追い詰められながらも執筆をしていくが悲惨な事件に巻き込まれてしまうという内容になっている。
バートン・フィンクの評価
バートン・フィンクの感想
理想と現実のギャップに悩む芸術家の姿を通して、現代人の心に潜む孤独や不安や狂気を鮮烈に描き出した秀作「バートン・フィンク」
ジョエル・コーエンとイーサン・コーエンの兄弟は、監督・脚本、製作を2人3脚で行なって、妥協のない独自の境地を築いた、アメリカ映画界のインディペンデント系の映画作家たちの中でも、最も充実した優れた作品を作り続けてきていると思う。暗黒街を背景に単なるギャング映画の枠を越えた、陰影の深い人間ドラマとして世界中で高い評価を受けた「ミラーズ・クロッシング」の次の作品として製作・脚本をイーサン・コーエン、監督・脚本をジョエル・コーエンで撮ったのが、この「バートン・フィンク」で、カンヌ国際映画祭でパルム・ドール大賞、監督賞(ジョエル・コーエン監督)、主演男優賞(ジョン・タトゥーロ)の主要3部門を制覇し、コーエン兄弟の名声は揺るぎないものとなったのです。1941年のニューヨーク。すなわち第二次世界大戦の開戦前夜の風雲急を告げる時代に、演劇の改革を夢見るひとりの若き戯曲家がいた。彼の名前はバートン・フィンク、ユダヤ...この感想を読む