バートン・フィンクの評価
バートン・フィンクについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
バートン・フィンクの感想
理想と現実のギャップに悩む芸術家の姿を通して、現代人の心に潜む孤独や不安や狂気を鮮烈に描き出した秀作「バートン・フィンク」
ジョエル・コーエンとイーサン・コーエンの兄弟は、監督・脚本、製作を2人3脚で行なって、妥協のない独自の境地を築いた、アメリカ映画界のインディペンデント系の映画作家たちの中でも、最も充実した優れた作品を作り続けてきていると思う。暗黒街を背景に単なるギャング映画の枠を越えた、陰影の深い人間ドラマとして世界中で高い評価を受けた「ミラーズ・クロッシング」の次の作品として製作・脚本をイーサン・コーエン、監督・脚本をジョエル・コーエンで撮ったのが、この「バートン・フィンク」で、カンヌ国際映画祭でパルム・ドール大賞、監督賞(ジョエル・コーエン監督)、主演男優賞(ジョン・タトゥーロ)の主要3部門を制覇し、コーエン兄弟の名声は揺るぎないものとなったのです。1941年のニューヨーク。すなわち第二次世界大戦の開戦前夜の風雲急を告げる時代に、演劇の改革を夢見るひとりの若き戯曲家がいた。彼の名前はバートン・フィンク、ユダヤ...この感想を読む