人の価値を決めるのは記憶ではなく、行動だ
クアトー
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トータル・リコールは、アメリカのSF作家フィップ・K・ディックの短編小説『追憶売ります』を原作とするトライスター・ピクチャーズ配給のSF映画である。 娯楽目的に偽りの記憶が手に入る近未来を舞台に、記憶を上書きされた主人公の葛藤と戦いを描くヒット作。監督にポール・バーホーベン、主人公にアーノルド・シュワルツネッガーがつとめたことでも話題を集め、本作特有の哲学的なテーマに加え、ハードなアクションシーンに定評がある。他にも植民地化された火星や異星人といったSF的要素が描かれている。 1990年の第63回アカデミー視覚効果賞と特別業績賞をそれぞれ受賞。 また、制作・キャストが一新されたリメイク版が2012年にコロンビア映画配給で公開された。タイトルと原作を同一としてながも前作との繋がりは一切無く、ストーリーと世界観が大幅に変更されている。記憶とは何か、というテーマで共通しつつも、前作までの火星や異星人といった要素は無くなり、化学兵器を用いた世界大戦後の格差社会が舞台となっている。
一時期、地上波のロードショーでこれでもかというほど再放送されていたので、一定の年齢層から上なら、知らない人はいないんじゃないかというほど有名なSF作品。人の顔が割れていって、中からシュワちゃんが登場するシーンは、かなりのインパクトで記憶に残っているのではないでしょうか。あと、鼻から棒を突っ込んで、追跡装置を取り外すシーン。すっごい痛そうなんだけど、取れた瞬間こっちもなにかスッキリする感じが好きでした。もうほんと、名シーンを上げだしたらきりがない気がする名作ですので、もしもまだ観ていないという人がいるのなら、ぜひとも観てほしい。いや観るべき映画だと思います。
原作はフィリップ・K・ディックの「トータル・リコール」という同名のSF短編小説です。主演のアーノルド・シュワルツェネッガーがとても若いのでなんとも微笑ましいですが、何気に仮初の妻がブレークする前のサンドラ・ブロックだったりして、キャスト的にも面白いです。今では当たり前のサイバーチックな話、脳内で夢をみるように理想の世界と記憶を植え付けるという話しなのですが、そういうSFの設定をもとに失われた自分の火星での記憶を取り戻すというアクション・サスペンスの要素が強いです。設定が面白く、いい意味でハリウッドナイズされているので、とても見やすい作りになっています。SFの名作のひとつです。
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自身の記憶を取り戻そうと奮闘、苦悩する主人公ダグラス・クエイドに対して助言する言葉。