現代人の孤独な魂の人間像を先鋭的な感性で描ききった、フランシス・フォード・コッポラ監督の映画史に残る秀作「カンバセーション---盗聴---」
この映画「カンバセーション---盗聴---」は、フランシス・フォード・コッポラ監督が、ウィリアム・フリードキン監督、ピーター・ボグダノヴイッチ監督と共同で設立したデイレクターズ・カンパニーのその記念すべき第1作目の作品で、映画監督として最盛期にあったコッポラ監督の先鋭的な感性が生み出した"孤独な魂の人間像"を堪能出来る、映画史に残る秀作だと思います。 コッポラ監督自身が脚本も書き、撮影を「カッコーの巣の上で」「JAWS/ジョーズ」の名カメラマンのビル・バトラー、音楽を「大統領の陰謀」「ノーマ・レイ」のジャズ感覚のスコアを得意とするデヴィッド・シャイアというように一流のメンバーが結集していて、それだけで優れた映画になるのではないかという予感を抱かせてくれます。 この映画の製作当時は、ニクソン大統領によるウォーターゲート事件の直後だったので、"盗聴"を題材にしたこの映画は、その意味で話題になったそうですが、...この感想を読む
5.05.0
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