六番目の小夜子の評価
六番目の小夜子についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
六番目の小夜子の感想
前半は良し、後半は尻つぼみ感が満載
信念のない不完全な物語奥田陸氏が、初めて書き下ろした第3回ファンタジーノベル大賞で最終選考に残った作品です。読み始めは、おやっと思わせる文章の書き方や、ゲームの説明となる導入部から始まり、何か面白い事が起きる予感を感じさせてくれる作品です。しかし、最後まで読み終わると、これほどまでに、不完全で未消化となっている物語は、久しぶりでした。このような事を感じさせるのは、ある程度の作者の力量があって、作品にのめり込ませてくれるから思う事かも知れませんが、だったら何のために、この物語を描いたのか?と逆に問いたい気分になります。未消化の部分として上げられるのは、一つだけではない事も、不完全さをさらに増長させています。一番は、サヨコの目的と原因はなんだったのか?物語の重要なポイントが、答えていません。読者に疑問を投げかけるという手法もありますが、この作品には筋が通っていないため、投げかけるには無理が...この感想を読む