類友てきな
写真家ダイアン・アーバスがヒロインに設定されているものの、そのストーリーはフィクションであると最初に明言されています。 彼女の実際にそくした状況と、創作の内容とが混然一体となったストーリーであるため、このクレジットがなければ100%事実だと勘違いしそうな話です。 ダイアン・アーバスは、その当時見てはいけないとされていた人たち、例えば奇形の人や服装倒錯者などの、いわゆるフリークスと呼ばれる人たちのポートレートを撮った写真家として有名です。 彼女がフリークスに目を奪われ撮らずにはいられなかったように、本作の監督もまた、彼女の作品と生きざまに強く引き付けられたのではないでしょうか。 アーバスと被写体と監督と、同じにおいがするってかんじです。 この怪しい魅力がいっぱいな作品は、映像が美しいので彼らと同類でなくても楽しめる作品です。ただ、ストーリーについて深く考え始めると納得がいかなくなってくるので、そういう人にはあまり何も考えず雰囲気を楽しむぐらいにとどめておくことをお勧めします。
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