アザーズのあらすじ・作品解説
ニコール・キッドマン主演のサスペンス映画アザーズは、1945年、チャネル諸島のジャージー島を舞台に繰り広げられるサスペンス映画である。 ニコール・キッドマン演じるグレースは、第二次世界大戦に駆り出されたまま未だ帰ってこない夫を娘のアンと息子のニコラスの3人で待っていた。 島の大きな屋敷に住む3人。アンとニコラスは色素性乾皮症という病を患っており、太陽にあたることが許されないため、昼間においても分厚いカーテンを閉め切って生活を送っていた。 屋敷の手入れはグレースだけでは困難であり、使用人を雇っていたが、突如いなくなってしまう。募集を行った所、3人の使用人志願者が現れる。グレースは3人を招き入れるも、この使用人たちの訪れにより、グレースの周りには不可解な出来事が起こり始める。恐怖と不安の中で夫もおらず、グレースはひとり、子供たちを守らなくてはならない。衝撃的なラストに、何度も見直したくなる作品となっている。
アザーズの評価
アザーズの感想
作者の罠、衝撃的なラスト!
”先入観”の恐さを体全身で感じました。自分以外の誰かが側にいるような気持ちになったことはありますか?いるはずがない所から人の気配を感じたり、例えば自分に霊感があるなど、そんな人がこの作品を見ると、最後の最後にどんでん返しをくらいます。カーテンを閉め切った広い屋敷に住む彼女には子供を太陽の光から守る必要があったのです。病気で苦しむ娘を守るために毎日カーテンを閉めては太陽の光が入らないようにしていました。その動作は、必死に娘を守る母親の姿でした。母親は子供を守るために亡くなった後も必死に生きていたのです。そうです、亡くなっていたのはその母親と娘の親子だったんです!この事実に私は最後鳥肌が立ちました。タイトルの”アザーズ”というのは自分そのものだったという事実に『そういうことか、、、』と私は最後の最後まで騙されながら作品を見ていた自分に驚きました。なぜここまで騙されてしまったのだろうかと、疑...この感想を読む
静かな恐怖と少しの切なさ
ホラーというよりは、切ない人間ドラマという風に私は感じました。 内容的には、よく考えられていて今までにない感じのホラーで面白かったです。 ただ、パンチがあと一つ足りない感じがして、観終わった後にあまり心には残らないかなって思います。大どんでん返しがあるんですけど、それもよく考えられてるんですよね。 でも、何か物足りない(笑)だから、非常におしいです! あまり、パニック的なホラーが好きではない人で、静かな恐怖が好きな人ならすごく面白いかも ニコール・キッドマンは、すごく綺麗で神秘的で今回の役がとても合っていました。 なんか見てると、「ポー」って見とれてしまう感じで、よかったです♡ 彼女を見るだけでも、観る価値はあるかもしれないですね。
美しいホラー映画
気味の悪い生き物や、血がシャーッと噴出すような、いかにもホラー映画なグロテスクな描写はなく、雰囲気で見ている者を怖がらせる映画です。そしてニコール・キッドマン演じるグレースのヒステリックさと美しさも、その怖さに華を添えています。こういうツンとした感じで、ヒステリックな演技が巧いですね、ニコール。アイディアとしては、他にもこういう映画があるようですが、それでも十分楽しめました。ネタばれすると面白くない映画の種類ではありますが、映像の美しさを楽しむのもいいと思います。暗くて淋しくて、太陽に見放された感じの映像、白黒映画でもいいようなゴシックホラーの典型ですね。