大人になって読むと現代への問題提起が見え隠れしています
ご存知黒柳徹子さんの幼少期をつづった物語です。とっとちゃんと呼ばれた彼女は、自由奔放で既存の教育の枠に当てはまらず、自由な校風の学校でのびのびと育てられていく。その辺りは、大人のエゴが色濃く見える現代のお受験事情はどうなのかなと考えさせられたりします。子どもが本当にその子らしく育つためを考えてのお受験ならよいのですが・・・さてどうでしょう? また、何気ない日常の描写の中にも、貧しかった時代の日本では、貧しくて苦しんでいる子どもたちにさりげなく手を差し伸べる大人がいた。不景気とはいえ、とっとちゃんの頃とは比べ物にならないくらい裕福な現代、子どものことを真剣に見守る大人はどれだけいるでしょうか? 親だけではなく、先生、近所のおじちゃん・おばちゃんが見ていたからこそ、苦しい時、親も子どももSOSをだせたのかもしれない。子どもの頃読んだ時は、なんだか楽しそうな学校でいいなという程度のイメージだったけれど、大人になって読んでみると、いろいろ考えさせられました。
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