アガサ・クリスティの初期の作品で、うら若き女性が活躍する冒険小説 - 茶色の服の男の感想

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茶色の服の男

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アガサ・クリスティの初期の作品で、うら若き女性が活躍する冒険小説

3.53.5
文章力
3.5
ストーリー
3.5
キャラクター
3.5
設定
3.5
演出
3.5

考古学者の父親を亡くしたアンは、わずかな遺産のみを手にして途方に暮れることになる。ロンドンの知人のもとで今後の生き方について考えている時、アンは地下鉄のホームで奇妙な事件に出くわす。

何かに驚いたように線路に転落する外国人。そして、死亡した外国人を看取った医者と名乗る男。その医者と名乗る男は、一枚の紙切れを落としていったまま姿を消した。

アンは、その暗号が書かれているような紙切れを手に取り、事件の渦中へと自ら乗り出すことになる。 アン・ベディングフェルドの冒険が今始まるのだ。


この「茶色の服の男」は、クリスティが初期の頃に書いた、ノンシリーズ作品で、タイトルのイメージなどから堅めのスパイ・スリラーかと思っていたら、そのようなものではなく、うら若き女性が活躍する冒険小説というテイストの内容であった。

全編ユーモアに溢れていて、実に楽しく読める作品だった。このような内容であれば、当時もかなり一般受けしたのではないだろうか。これは女性が読むのにぴったりのミステリと言えるような気がする。この作品を読めば、クリスティが、何故長い間、世界中の多くの読者に愛されているのかがよくわかる。

この作品は、読んでいる途中ではわからないのだが、最後まで読んでみると、怪盗と女性冒険家の対決を描いたものであったというようにもとることができる。対決といっても、どこか抜けていて、ほのぼのとした雰囲気を纏っているので、堅く捉えるようなものではない

この作品は、女主人公・アンの行き当たりばったりで、伸び伸びとして、自由な冒険旅行譚を存分に楽しめる一冊になっていると思う。

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