まさにパルプ・フィクションな映画の傑作
何度観たかわからない作品の一つです。 何か伝えたいことでもあるのかと思いきや、まったくない、本当に扇情的なだけの、なおかつ本当によくできた作品だと思います。 ストーリーの中にはいろんな主人公たちの小さな人間関係が詰まっていて、それらが微妙に絡まっているだけの話なのですが、まあ、ほんとうによくできていると思います。 映画を観たことの無い人にとっては、ユマ・サーマンとトラボルタの恋物語だと思っている方もいるかもしれませんが、そうではありません。けっこう淡い感じに、いろいろなことがみっしり詰まっているストーリーなんですよね。 ブルース・ウィリスと若い女の子の、翌朝になったらブルーベリーパイを食べる話のシーンや、ユマがミルクシェイクをジャックラビットスリムスで飲むシーン、オーバードーズで死にかけて助かった後に別れるシーンなど、すべてが淡い恋の雰囲気なのですが、それがアメリカのはっきりいってロクでもない大人の男たちの前で展開されるところが素敵なんだと思います。 サミュエル・L・ジャクソンの魅力を知ったのもこの映画でした。特に、なぜかわかりませんが、私は車の中でマックについてトラボルタと会話している時の雰囲気が好きですね。本当に素敵な俳優だと思います。 薬のバイヤーの家のローラースケートを履いた女の子の写真もナイスだし、最初のダイナーで強盗をしようとしたハニーバニーの啖呵もかわいい。 どうってことの無い退屈な日に、音を消して流しておいてもいいなと思えるほど好きな作品です。
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