全て丸さで許される?丸いネコは実際ペットとして飼えるのか?
丸くて可愛いネコ。ただし取り扱い注意!
「ポヨポヨ観察日記」はそのタイトル通りポヨポヨっと丸いネコ「ポヨ」と、ポヨを拾った萌、そして家族や周囲の人間を取り巻くストーリーを時にはコミカルに、時にはホロリと泣けるシーンを含みながらも展開していく。
一話一話は短いながらも、その分一年間を通じて放映していたため、リアルタイムで視聴していると四季折々を感じることが出来た点も評価が高い。
また監督の大地丙太郎氏の本領発揮といったところか、マンガでは見ることの出来ないテンションの高い動きやテンポ良く見やすいストーリー展開は原作がありながらもアニメならではの楽しみをふんだんに含んでいた。
だがそこに大いなる問題が出てくるのである。
ポヨは可愛い。動かなければ、いや動いていてもとても可愛い。丸いというのはここまで可愛いと思えるのかというほどの可愛さだ。まさにアニメ化バンザイ!丸いは正義!可愛いは正義!と声を大にして叫びたい!
…ところだったのだが、この丸いネコのポヨ、ひとたび気に食わないことがあれば牙を向く。それもかなり盛大に。命にかかわらないが、ちょっとギリギリの線すらある。
それでも可愛いことには違いない部分も多かったが、ネコは気まぐれと良く言ったもの。ポヨに関しては正直度を超している場面が多々あった。
ポヨとは一体?本当にネコか?それともUMAの類か?
さてポヨの所業、いや悪行とも言える部分や、そもそもポヨとはネコなのかそれとも…といった点を考えていこう。
まずはこのポヨ、丸い見た目に反して非常に俊敏である。普通のネコのように虫やネズミに飛びつき食らいつき、謎の租借音を発するなど日常茶飯事。全身が筋肉で、その丸さの正体すらレントゲンでも分からない謎生物なのだ。
特に常に生命の危機にさらされているのが萌の弟・英であり、ポヨとは何かとうまが合わない。が、それなりに打ち解ける場面もあり、それも丸さ故なのか。
知性も非常に高いと言える。はっきりと言葉が通じてるかと言えばそうでもないのだが、英への意図的な反応などを見ても、通常のネコに比べ格段に高いと言えるだろう。
他のネコや生物とも割合折り合いが良く、果てにはカラスにまで懐かれる。これは物語上の展開もあってのことだが、通常ネコとカラスがそこまで仲良くやっている場面など見たことがない。
ここまで見てきてもネコの特徴を大いに備えながらも、ネコとしてはありえない…既に姿からあり得ないのだが(昨今大きなネコも増えてきたのだが)現実世界でポヨが存在し、更にペットとして飼った時のことを考えてみよう。
ポヨを現実世界でペットとして扱えるかどうか
エサに関しては上記の通り割と選ばない。文字通り(無機物はともかく)何でも食べる。お腹も滅多に壊さない。よってエサ選びに困らないというのは飼い主にとっては非常にありがたいことである。少々グルメな面もあるが、空腹を満たすという点では通常の餌で構わないと思われるためコスパは非常に良いと言える。
動きは俊敏だがネコらしい部分も多分に含み、興味のあるものには飛びついていく。だがポヨには棚のものを落としていくなど人間に迷惑をかける行為は余り見られない。これもペットとして飼うにあたり非常に楽な点だろう。家に一匹で残していっても、過分なイタズラは少ないのではないかと思われる。一人暮らしの人でも飼いやすいと言える。
ただしそれは気に入られた人間の場合に限り、気に食わない人間の本棚などは容赦なく荒していくため、平和な生活を送るにあたりポヨとの信頼関係の確立は必要不可欠といえよう。
家飼いにするか外にも出すかという点では、先の通り他のネコなどとの関係性はまずまず良く、外に出しても大きな問題は起こさない可能性が高い。人間に関しては好みがあるためこの限りではないが。カエルだけは苦手だが、それは本人(本ネコ)が意図的に近づかなければ特に気にならないだろう。
問題なのは病院面である。ポヨは基本丈夫に出来ているが全身筋肉ネコであることは分かっており、レントゲンも(何故か)映らない。また人の見えないところで首(?)が伸びるなど普通のネコではありえない部分が非常に多い。よって注射や薬などある程度までの治療は通常の動物病院でも対応して貰える可能性があるが、大病などを患った時に的確な治療法があるかは非常に謎なのだ。ここに関してはペットとして飼うにあたり非常にリスクを伴い、ポヨを現実世界で飼う際にはペット保険には加入しておいた方がよいと思われる。
それでもポヨは可愛い!一緒にいたい癒しの存在
問題も様々あるが、ポヨは非常に飼いやすく優秀なネコ(?)のペットと言えるだろう。何よりあの丸さが醸し出す可愛らしさは日々の癒しとなってくれるはずだ。
非現実の存在だからこそのポヨであるが、現実世界にいたら…と思いながらアニメを視聴し癒される。それもまた「ポヨポヨ観察日記」の楽しみ方の一つだろう。
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