王道オンリー作品 - 魔法少女リリカルなのはA’s-エースの感想

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魔法少女リリカルなのはA’s-エース

4.884.88
映像
4.88
ストーリー
4.75
キャラクター
5.00
声優
4.88
音楽
4.88
感想数
4
観た人
4

王道オンリー作品

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
4.5
音楽
5.0

目次

上手い区分け

このリリカルなのはというのはアニメ新規組の人は知らないだろうが、元はPCゲーム「とらいあんぐるハート3」のFDでやったリリカルなのはをベースにしたスピンオフ作品である。そして予想通りその弊害が1期では見事に起こってしまっていました。それは声優変更や根本からの設定変更。とらいあんぐるハート3〈略とらは3〉は単体でもOVAで4巻、ドラマCDでも多く出ている作品であり、さらにギャルゲーベテラン有名声優起用などから既にそういうイメージが出来上がり、ファンも多くいた作品である。それゆえに1期ではとらは組と言う古参派はやはり馴染めずいたのが現状である。一応原作者が同じなのが唯一の救いでした。そしてこの2期で上手かったのは、そういうとらはのキャラを徹底的に弾いて、可能な限りなのはとリリカルメンバーで話を構成したとこである。これにより古参ファンでもほぼ別物として見させることに成功したと言えるだろう。

2期ゆえの有利を活かしたはじまり

作品2期目となると構成によっては1話目を新規組みにも分かりやすくするためにオリジナル総集編を持ってくる作品もあるが、この作品そういうのを気にせず見事に2期の特性を活かしたテンポで始まっている。1期目の面倒くささは視聴者にキャラや世界観を教えるために2.3話あたりまではぐだぐだの遅いテンポで進むがこれは、2期の有利さのキャラや世界観の説明を徹底的に省略し、尺の無駄遣いを無くし最初から新しい事件の始まりというテンポで1期を見てる視聴者を飽きさせることなく見事に2期の物語に導入しやすくし、次の話への期待を持たせています。

最初から最後まで王道作品

王道というと最近では当たり前すぎてつまらない。邪道やひねりがあったほうがいいとか言われてたりもしますが、この作品はそういう考えを無視するかのように圧倒的王道と王道を貫き通しています。そこらのただのお決まりの王道でなく、最初から最後まで全てを王道で貫き通し邪道ルートなんて入る隙がない構成です。ありきたりとかお約束過ぎて王道はつまらないと言われていますが、昔から多くの人に好かれてきたからこそ王道は王道と言われているわけで見事にこの作品はそれを証明してくれました。だからこそなのはシリーズでこのA’sが一番面白いといわれているのです。

王道的内容

さてその王道とも言える内容ですが、1話めから振り返って見ますと見事に1話目から炸裂させてくれてます。まずいきなり今までの自分では勝てない強敵の登場。これはヴィータやシグナムの登場ですね。そして1話ラストでピンチになった主人公なのはの前にかつて敵だった友が助けにくる。ここでフェイト登場ですね。しかも前回敵だったのになのはを友と言いきる登場の引きで1話目を飾ってくれます。2話目で再会を果たすも自分と同レベルのフェイトでさえ歯が立たないという展開でピンチながらもとりあえず九死に一生を得る感じで終わるのもこれまたお約束です。3話からは1期のラストなどで望んでいたフェイトも同じ学校に通うという日常ルートにかつての敵であり今は友である人が日常ルートに入ってくる展開を構成。さらに3話ラストでなのは達もパワーアップ。そしてただコスチュームがかわるだけでなく魔法少女にガンアクションをつけ、武器マニアが喜びそうな武器にパワーアップ。武器にカートリッジを付け、薬莢が飛び出す仕組みなどは銃が好きな人や男性などにはかっこよく見えるアクションでツボを心得てる武器です。3話まででもすでにこれだけのお約束の展開で進んでいます。

4話ではパワーアップしたなのはやヴィータ達との戦闘に加え第3勢力なども現れたり5話以降ではヴィータ達が私利私欲でなく主(はやて)を救うために戦っているなど、ここでも敵サイドの心情を明かし視聴者に御互いの正義を示しています。

話が進むと実ははやてとなのはの友達であるすずかが友達同士であるけれどなのははそれを知らないという視聴者を焦らす構成をし物語後半で偶然にもそれがわかり、はやてのいない所でケリを着けようとした所に第3勢力介入の思惑によりヴィータ達は消されはやてが強制覚醒でなのは達と戦う事になったりとことん王道な展開で最終決戦に突入までします。

そして最終決戦でもお約束を盛り込んできています。それが魔法少女の宿命とも言える偶然に戦いに巻きこまれたクラスメイトに正体を隠しているのがばれるという展開。なのはとフェイトの正体が友達であるすずかやアリサにばれてしまうということですね。大抵の作品ならこのあと数話使い友人との醜い争いや仲直り展開などありそうですが、そういうのを省き、友達だからと受け入れるという考えで暗い展開は排除されてますね。

さらに1期目で不完全燃焼だったフェイトの親との決別や魔法を知らなかったはやての想いの強さでフェイトの新技や魔法少女としてのはやての覚醒、さらにヴィータ達復活で最終決戦での共闘、皆が必殺技のオンパレード。さらに挿入歌もかかり迫力やテンションマックスな展開で最終決戦を終えました。


このように見返してみると最初から最後まで物の見事にお約束とも言える展開で突き進んでいて最後まで王道というのを貫き通しているというのがおわかりでしょう。王道すぎてつまらないという人はきっと肌にあわないのでしょう。ですが実際なのはシリーズでこのA’sが一番いいと言われているのは事実であり、王道=お約束過ぎてつまらないという概念を払拭させてくれる王道だからこそ好かれて面白いというのを証明してくれている作品とも言えると思います。

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アリサとすずかについて

地球におけるなのはの大親友アリサとすずか。二人ともなのはが通う私立聖祥大附属小学校でできたなのはの大親友である。第1期ではアリサとなのはとの確執もありストーリーに多く絡んでくるものの、ストーリーが進むにつれてだんだんと空気と化していってしまう二人をあえて本作の考察で取り上げてみる。まずはそれぞれの人物を簡単に確認していく。まずはアリサ。フルネームはアリサ・バニングス。日本で起業したアメリカ人実業家の両親を持つお嬢様。犬好き。気が強いのが玉にきずで、魔法のことで悩めるなのはの手助けができないことに苛立ち、なのはにつらく当たってしまった時期もある。それだけ友達思いであり、友達のために自分が何ができるのかを常に考えている優しい女の子。もう一人の方のすずか。フルネームは月村すずか。資産家の娘で大きな屋敷に住んでいてメイドもいる。猫好き。物静かで温厚な性格で、既述したアリサとなのはの緩衝役となり...この感想を読む

4.54.5
  • あずき色時代あずき色時代
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  • 2006文字
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