孤高の詩人をディカプリオが瑞々しく演じてるよ。
今でこそランボーの方が知名度の高い詩人ですが、19世紀当時のヴェルレーヌは押しも押されもせぬ大詩人でした。そんな詩人に自らの詩を送り、取り入り、ついに禁断の同性愛に踏み切ってしまうのが、若き天才、ランボーだったのでした。 ランボーをディカプリオが演じていますが、少年と青年のはざまのあやうい魅力を、よく出していると思います。むしろ、特にゲイっぽくない彼が、ヴェルレーヌに向かって愛の言葉を激白する姿が、妙にイケナイものを見ている気にさせられます。 ヴェルレーヌ役のデヴィッド・シューリスは、この情けなくもロマンチストな詩人を、とてもよく体現しています。 アブサンを飲みながら、ランボーを偲ぶ姿が可哀想すぎて泣けてきます。(まったく同情の余地はないのですけどね…) ディカプリオのキャリアのなかでは、なぜかスポットの当たりにくい作品ですが(かなりがっちりゲイ描写しているから、そのせいなのか?)、すばらしい演技の作品です。
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