人間世界に普通に溶け込んでいる宇宙人たち
宇宙人はすでに地球で生活している?
いろいろな星の宇宙人たちが難民という形で地球に移住している。知らないのは一般庶民だけで各国のトップたちにとってはもはや常識となっている。これは果たしてフィクションの世界だけの話でしょうか?宇宙人に関する陰謀説がまことしやかに流れている現代では、もしかしたら一部は本当の話なのかもしれないと思ってしまっても不思議ではないでしょう。しかしそう本当に信じているのはごく一部のUFO・宇宙人マニアぐらいで、たいていの人は絶対にウソとは言い切れないまでも、本当だとも言い切れないというのが本音ではないでしょうか?
ウィル・スミス演じるジェームズ・エドワーズも、そんな人々の一人だったといえるでしょう。宇宙人を実際に目にしたとしても、自分の目を一瞬信じることができなかったほどです。しかしこれが普通の反応ではないでしょうか?「実際に見たことがないものは信じられない」と言っている人が現実では考えられないことを実際に目にしても、「目の錯覚」という言葉で見たことを否定してしまうことがあるからです。
「宇宙人の存在を隠さなくても、存在することを実際に目にすれば信じるのではないか」という意見もありますが、全員が全員受け入れることができるわけではありません。人間にも善悪があるように宇宙人にも善悪があり、それは外見だけでは判断できないともなると、集団ヒステリーの原因にもなりかねません。それを思うと現実に宇宙人がいてもトップシークレット扱いになっているという設定は、ある意味現実味を帯びているのかもしれません。
独特な見識が求められるMIB職員試験
MIBの職員試験は、とってもユニークです。机のない筆記試験に、かわいい少女の登場する射撃試験と、とても各部隊のエリートが集まって行うような試験とは到底思えないような試験ばかりです。しかしジェームズの行動から考えると、ここで重要なのは結果ではないことがうかがえます。筆記試験では、みんなは自分の座っている椅子を駆使しながら、どうにか筆記を行っていますが、ジェームズは中央に置いてあるテーブルを自分のほうに動かし、テーブルを使用して筆記を行うことに成功しています。一見大胆とも自分勝手ともとれる行動ですが、使用してはいけないと言われていないことから、使用しても問題はないと判断した結果でしょう。そして宇宙人に囲まれている少女については、ジェームズの観察力の鋭さと、固定観念にとらわれない判断力はすばらしいと言っても過言ではないでしょう。
宇宙人と人間とを比べて、宇宙人は悪・人間は善といった固定観念をもっているものがエージェントになった場合、宇宙規模の戦争へと発展してしまうような事態に陥るかもしれません。宇宙的レベルで考えた場合、学力や技術よりも柔軟な発想や考え・固定観念にとらわれずに目の前の状況のみで判断できる観察力と判断力が最も必要とされる能力になるのかもしれません。
しかし、ここに登場するエリートたちが決して劣っているというわけではありません。むしろ誰もが陥る常識的な反応なのではないでしょうか?映画を見ていてジェームズの行動や言動を聞いてはじめて「そういう考えもあったのか」と思ってしまった人は、少なからず平均的な常識人と考えてよいかもしれません。
アメリカに実際に存在する宇宙船?
フラッシング・メドウ・コロナ・パークにある、まるで円盤のような形の部分がこの映画では実は宇宙船だったという設定になっています。遠くから見てもすぐにわかるくらい大きな建物で、「メン・イン・ブラック」の映画ファンが訪れる観光名所にもなっているようです。この塔は万国博覧会に作られた「NY州パビリオン」の名残だということです。映画の中では飛んだあとにKとJによって撃ち落とされて、円盤部分がなくなってしまいますが、実際の公園にはもちろんちゃんと存在しています。この公園には全米オープンが行われるほどのテニスコートもあり、北側にはニューヨーク・メッツの本拠地「シティ・フィールド」もあります。映画でもこの野球場が登場し、選手が円盤に見入ってしまいボールを落としてしまうといったお茶目なシーンまであります。実際の施設の位置関係も考えながらそのシーンに注目すると、また違った印象を受けるのではないでしょうか。
世界的な有名人はみんな宇宙人
世界的レベルの有名人は飛びぬけたカリスマ性があります。そのことから考えても普通の人間とは違っているため、本当は宇宙人だったと言われても納得してしまうでしょう。それどころか、むしろ宇宙人でなかったほうが不思議だとさえ思ってしまうかもしれません。世界で活躍しようと思えば柔軟な思考だけじゃなく、独特な感性が必要となります。それは繰り返し努力したりして身につくものではなく、天性の才能というレベルのものでしょう。それゆえ、自分たちと同じ人間だと思うより、宇宙人だったんだと思うほうが自然と納得できてしまうのかもしれません。
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