神話の神々の子ども、デミゴッド達が大暴れ!
存在感のある美しい映像効果は見どころ!
ポセイドンの息子であるパーシーは水で傷を癒し、水を使って戦闘するなど、水を効果として用いたシーンが多く、そこも見どころの一つであるが、映像としての魅力は水だけではない。
ヒドラやハデスが登場するシーンでは炎が、ロトパゴスの巣(カジノ)では派手なネオンが存在感のある映像美を作り出している。更にそこへ、シーンに合った音響でより格好良く仕上げられている。
カジノでロータスを食べてしまい、その場に捕らわれて行くシーンでは、レディーガガのポーカーフェイスが使われている。今や有名だか、この映画の放映当時は今ほど日本人皆が知っている曲ではなかったので、知らないが故により映像との相乗効果で耳に残った。
とりわけ重要でもないこのシーンだが、個人的にはここのシーンが特に気に入っている。音と映像に魅せられ、まわりの時の流れをスローに感じ、まるでパーシーたちと共にこのカジノに居るかの様だ。
又、登場人物である半身獣のサテュロスやケイロンの違和感のない滑らかな動きも、画面を観ていて面白い部分だ。
訓練所や旅先でより一層深まるお調子者との友情と、おてんば最強娘との恋。
パーシーの友人、半分ヤギの半身獣サテュロのグローバーはお調子者で、とにかく良く喋ってやかましい。一見ギャアギャアと騒ぐので弱そうだが、やる時はやる男!パーシーの為に体を張ったりと、とても友人想いの憎めない良い奴。
そんなグローバーは、パーシーの恋も陰ながら応援してくれちゃったりもする。アテナの娘で超強気で、実際強いアナベスに惚れたが奥手のパーシー…しっかりしなさい!と背中を叩きたくなるが、何だかんだ結局は良い感じになってるじゃないか。
最初は何も知らず弱かったパーシーが訓練を通して水を使いこなし、強く成長して行く所や、仲間との信頼が深まって行く部分は青臭くて、いきいきしていて微笑ましい限りだ。
帰還用の真珠の入手。3つの難関を突破する方法と、本当の敵。
冥界から帰還する為の3つの真珠を入手すべく、3人で旅を始める訳だが、この時出てくる敵もまた魅力的。ユマ・サーマン演じるメデューサ(メドゥーサ)のキャラクターが独特で面白い。可哀想な事に首をカットされて、ヒドラを倒すのに上手く使われてしまうが、そこは中々お役立ちキャラである。
3人が2つ目の真珠を入手する為、夜のパルテノン神殿(ナッシュビル)に忍び込む様もまたクスッと笑ってしまう。この映画はツッコミどころも程よくあり、ついつい細かいストーリーそっちのけで楽しんでしまえる作品だった。結果、ゼウスの稲妻なんておいといて良いから、あと2つくらい関門増やして、旅してる所をもう少し観てたいなとさえ思ってしまった。
ゼウスの稲妻で、嫌がおうにも腹の立つキャラを思い出すのは、そうルークだ。親切にしておいて裏切者め~!と観ていたが、何だ…かまってちゃんだったのか。しかし悪さが過ぎるぞ!そんな空飛ぶスニーカー履いて街中戦闘迷惑だよ!そんで、神様に会いに行くのにエレベーターなの!?と最後まであちこち驚きとツッコミどころ満載なので、そこはしっかり楽しめた映画であった。
結果的にこの映画を観て一番頭に残ったのはThis is a penだった…。昔々中学の英語で習ったけど、ペンを紹介する事って生涯ないよな~!と言っていたのに、ありました、ここに。
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