完成度が高い不朽の名作 - ガンバの冒険の感想

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ガンバの冒険

5.005.00
映像
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ストーリー
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キャラクター
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声優
4.50
音楽
4.00
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完成度が高い不朽の名作

5.05.0
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
5.0
音楽
4.0

目次

三部作や多媒体を含めた中で一番人気

2015年、「劇場版GAMBA~ガンバと仲間たち」が公開され、話題になった。ただ、本作を知る40代以降の世代にはそれほど高い評価は受けていない。「『ガンバの冒険』と言えばやはりテレビアニメだ」という意見も少なくない。このガンバシリーズは原作では「ガンバ三部作」と呼ばれており、「グリックの冒険」、「冒険者たち~ガンバと15匹の仲間」、「ガンバとカワウソの冒険」がある。本作は「冒険者たち~ガンバと15匹の仲間」のアニメ化作品にあたる。また、「ガンバの冒険」はミュージカルにもなっている。これらすべての中で、人気があり評価が高いのは本作と言えるだろう。その要因について考察してみる。

キャラクターがかわいい

劇場版の感想の中で「キャラクターがかわいくない」という意見が複数見られた。また、「グリックの冒険」になかなか焦点が当たらない理由の一つにも、ガンバのキャラクターデザインが本作とは異なることが挙げられることがある。子供向けの作品でもあるし、キャラクターのかわいさという要素は非常に大きなウエイトを占める。「ネズミ」と聞くと汚らしい、気持ち悪いというイメージが付きまとうが、それを払しょくするのが本作のキャラクターデザインであろう。ずんぐりむっくりで2頭身の体で表情がとても豊か。実に愛らしい。服を着せたのも親しみが感じられて良い。

ノロイの怖さ

“日本のアニメ史上でも屈指の恐ろしい悪役”と称されることもある本作のノロイ。巨大な体、ぎょろっとした目、大きく避けた口、不気味な鳴き声、催眠術も使うし、何よりも「殺戮を楽しむ」という危険な思想の持ち主で「白い悪魔」にふさわしい敵で、我々に尋常でない非常に強烈な印象を残したキャラであろう。初め見た時には、こんな奴どうやって倒すのか、絶対に倒せるわけがない、と誰しも思ったはずである。それを倒してしまったということも、強烈なインパクトになったことと推測する。

分かりやすい合言葉

本作で「しっぽを立てろ」という合言葉を思い浮かべる人も多いだろう。この言葉は本作のとても重要なキーワードになっている。気合を入れろ、ということになるわけだが、しっぽという視覚的にきちんと見えるもので示されているのでとても分かりやすい。これがガンバがノロイの催眠術から逃れるカギになっていたわけだが、普段からこの合言葉が使われていたおかげで説得力があるものになっている。この合言葉の存在が、本作をより印象付けているのである。先に述べたとおり「しっぽを立てろ」=「ガンバの冒険」という図式が成立している人が多い、ということがそれを示している。

メインどころは死なせない

これも重要な要素だと考える。同じ「冒険者たち~ガンバと15匹の仲間」を題材としたこのたびの劇場版やミュージカルではガンバの仲間や潮路を死なせている。原作に忠実と言えば忠実なのであるが、本作ではこのようなメインキャラを死なせずに終わらせている。原作批判をするものではないのだが、メインキャラに近い登場キャラを死なせてしまうと、大きなことを達成できたとしても、空虚感というのか、大手を振って喜べないというのか、そういう感覚があると考える。もちろん、物事はすべて思い通りにいくわけではないのだから、そういう感覚をもつ終わり方というのも十分考えられることであり、その終わり方にも趣があると思う。ただ、長年愛され続けるということで言えば、全てうまくいくハッピーエンドのほうにやや分があると考える。誰でも愛着を持ったキャラには死んでほしくないものであろう。本作はそういうことを加味しての原作変更だったのではないかと推測する。これが功を奏したのだと考える。

ストーリー性

ただ、本作がこれだけ印象に残って人気である一番大きな要因は「6か月、26話かけてやったこと」であろう。もともとストーリー性のある物語が原作である。それを半年、26話かけてじっくり描いたからこそ、これだけの人気になったのだと考える。原作はノロイとの戦いが重視されており、ノロイ島への道中の話はそれほど長くない。これに対して本作はノロイ島への上陸は第20話であり、どちらかと言えば、それまでの話が重視されている。ノロイ島への道中で知り合い、友情を深めていった仲間が、ノロイとの戦いに協力してくれることになるわけである。ネズミという非力なものが、他の種類の動物たちの力を借りてイタチという強大な敵に立ち向かっていくストーリーに仕立てているわけである。この、友情をはぐくむエピソードをそれぞれ1話以上かけて丁寧に描いているからこそ、ノロイの戦いのときに助けに来てくれることに説得力があるし、ノロイを倒した時の成就感もより大きなものになるわけである。こういうことができたのも、全部で26話あったからであろう。また、半年という長い期間かけてノロイとの戦いを描き、そしてようやく目的が達成できた、という達成感、満足感というのは、2時間前後で完結してしまう劇場版やミュージカルでは絶対に味わえない境地であろう。その強烈な印象が本作の根強い人気になっているものと考えられる。

 

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私の人生バイブル

さぁ!冒険だ!初めてみたのは、小学生の時だったか…まずは、「こわい」なんだこの絵!人間が抽象的、人の世界が抽象的!だからネズミの視点にぐぐっと入り込めた気がします。そして、頑張り屋ガンバ、イカサマ、学者などそれぞれ、個性が強く、いつも足手まといのようなボーボでさえも、みなを救う働きをしてイタチのノロイと対峙していく…一匹じゃダメ、一匹かけてもダメなんだよって訴えかけられている気がして子供心に「友達が欲しい!」「仲間って大事!」だと思わせてくれました。オープニングで元気がでる曲でウキウキして観る…そしてエンディングでやっぱりだめなんじゃないかと、がっくり落とすシュールな曲も最高です!初めて人に顔があった気がする、ガンバが人間とふれあった回…何か顔があったことに意図を感じる。トラさん的なネズミが出た回…時代を感じる。そして、なんといっても劇画的なノロイ…いたちってかわいかった気がするのに…...この感想を読む

5.05.0
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