人生の中で1番好きな漫画
犬夜叉と桔梗の絆
今までの高橋留美子先生の作品は、主人公とヒロインに想いを寄せているキャラクターがいても、主人公とヒロインはお互いに想い合っている。という場合が多かったと思うのですが、犬夜叉は主人公が2人の女性に想いを寄せている作品になっています。ヒロインはかごめですが、犬夜叉は初恋の相手である桔梗が1番好きで、かごめは2番目なんだなと、作中の様々な場面から感じられました。最終的に桔梗は奈落に敗れ、この世から完全に去ってしまいますが、その場面でも犬夜叉の桔梗に対する深い愛情が伝わってきます。最終回で犬夜叉とかごめが共に生きる事を選んだ時に、桔梗はかごめに産まれ変わっても時を越えて犬夜叉と結ばれる運命だったのだなと、とても感動しました。もちろん、かごめも犬夜叉にとってかけがえのない存在だと思います。
考え抜かれた内容
犬夜叉は、本当にストーリーが考え抜かれた素晴らしい作品だと思います。ただバラバラになった四魂の欠片を集めていくだけの話しではなく、恋愛、仲間との絆、宿敵との戦い、などの様々な要素が詰まっており、それら1つ1つがとても濃いものになっているというところがすごいと思います。戦いの中にも愛があり、それぞれのキャラクターの心の成長を感じる事ができる漫画だと思っています。キャラクターの名前にも由来があるそうで、桔梗は五芒星の魔除けの呪符の桔梗紋が由来で、かごめは六芒星の自由にするという意味をもつ籠目紋が由来だそうです。それぞれ、犬夜叉を封印/封印を解くという考えからきているそうです。その他のキャラクターも、皆意味のある数字が名前に含まれているそうです。名前の由来は大人になってから知ったのですが、子供の時とは違う目線で見ることができ、さらに内容を深く理解する事が出来ました。
絵の変化
犬夜叉は、本当に大好きな漫画なのですが、ただ1つ残念に思ったのが絵の変化です。それまでの高橋留美子先生の作品も、最初と最後で絵がかなり変わると思っていたのですが、犬夜叉は抜群に変化してしまったと思います。後半頃から、キャラクターの色気や可愛さがあまり感じられなくなってしまい、40巻頃から、読んでいて少し変ではないか?と思うほど違和感がありました。自然に変化してしまったのか、高橋先生が考えて変えられたのかは分かりませんが、初期の絵が大好きだった私にとってはとても残念でした。最初の作画のまま最後まで行っていたら、もっと迫力が出たのではないかと思いました。
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