絶園のテンペストのあらすじ・作品解説
「絶園のテンペスト」は原作:城平京先生が魅せる独特な雰囲気の漫画作品。シェイクスピア作品の台詞が作中たびたび登場し、独特な世界観がより強く演出されている。テレビアニメ化もされ、DVD&Blu-rayも発売された。 不破愛花はある日突然何者かに殺されてしまう。その一年後、兄である不破真広は最愛の妹の復讐を計画し動きはじめる。そのころ町では、黒鉄病(くろがねびょう)と呼ばれる奇妙な病気が流行し、人々は次々と黒鉄に変わり果て息絶えていた。滝川吉野もまた恋人を病で失った犠牲者の一人である。友人である真広が愛花の復讐を考えていると知った吉野は、真広と共に行動するようになる。所変わって、魔法使いの家系である鎖部一族の姫君にして若き長である鎖部葉風は、樽に詰められ漂流し無人島に流れ着いた。そして、吉野・真広・葉風・愛花それぞれ4人に起こる出来事は、「はじまりの樹」によって一つの結末に向かっていくのだった。
絶園のテンペストの評価
絶園のテンペストの感想
鎖部一族の最強の魔法使い、鎖部葉風
原作、構成、作画と3人の作家さんで作り出されるこの作品。私は原作の城平先生の過去作品、スパイラル~推理の絆~が大好きで作品の内容自体もすごく好みだったのでテンペストも絶対面白いはず!と思って前情報など一切なしに購入しました。結果スパイラルが好きな人ならはまると思いますし、相変わらずお話として少し難しいところもあるのであんま考えながら読む作品が苦手な方は面白くないと思います。ただ1巻で導入部というだけあってまだはまりきれないなという感じもあります。ワンピースにサンダルだけで無人島に放り込まれた鎖部一族最強の魔法使い鎖部葉風。そんな葉風と妹を殺した犯人を見つけることを交換条件にどうにか助け出すと手を組んだ不破真広。不破真広の幼馴染で2人の取り巻く環境に巻き込まれた滝川吉野。真広と吉野で世界に起こっている異変を妹が殺された犯人を捜すついでに正し、葉風を救い出そうとします。無事に葉風を救い出し...この感想を読む
消えた親友
表紙の二人、かっこいいなぁ。多分読む人によって好みがハッキリ別れそうだけど。事実を遠回しに小出しにして行って、読んでる方がそろそろ理解しただろうなってころをうまく見計らって正解をズバンと出してくる感じは嫌いじゃないかな。例えて言えば推理小説兼メチャクチャ面白い国語の教科書って感覚を抱きました。具体例だと、真広の妹”愛花”。いつ亡くなったかを情報として出しつつも、吉野の彼女は別件っぽくして来ない明日を待つとかハッキリしないワードを使いながら答えに近づけていく。愛花を殺した犯人が一族にいるっていう話もそう。個々のセリフやちょっとした合間に描かれているモノの中につい巻を読み進めたくなる工夫が溢れていてソワソワします。
出だしはよくある少年漫画という印象です。
出だしはよくある少年漫画という印象です。ただ、他の漫画に比べるとちょっと戦闘シーンの絵に臨場感が欠ける印象があります。。。幾つかのコマで前後のコマでの勢いがなくなって、なんか拍子抜けしちゃうような絵の時があるのが少し残念。あと、全体的に背景なしのコマも多いような気がします。背景なしのコマについては吉野と真広(主人公たち)の空虚感を表しているような気もしますが。。。まあ、これはお話が進めば分かるんでしょうか。しかしいまいち吉野のキャラがつかめません。絵的には真広より吉野の方が好きです。かわいい。でも、豹変するというか、予想外の反応が出てくるのでちょっとどきっとします。一方、真広は割と直球な感じがするのですが、、、この二人と周りとの今後の関係がキーになるのかな、続きが気になります。