ああ先生恰好良すぎですぅ。
ジョジョ風な世にも奇妙な物語
週刊連載の作品の作者って読み切りになると面白くなくなるんだよねぇ。って内心思っている節がありましたが、この作品はそれを吹き飛ばしてしまいました。一話一話に教訓のようなものが感じられ、人間の心にある闇の部分がスタンド能力?として、各話で描かれていました。また、各話にはスタンドのようなものが描かれていましたが、名前がでてこなくて逆に不思議な現象で止まっているところが戦いでは片づけられないしがらみのようなものを想起させてくれました。
各話の教訓とは?
懺悔の話。一つの人生が凝縮された話で、自分のエゴや考え方を赤の他人に求めるとこうなる。みたいなちょっと怖い話。
自分にとっての利益とは、他人の犠牲の上になりたっており、その罪は人生が終わっても子孫までの呪いとなって残る可能性がある。
六壁坂の妖怪の話。ぶっちゃけ殺人しちゃっている女主人公の現実逃避を描いた作品で、こんなことはあり得ないけど、女性が殺人事件を起こしたらこんな気持ちになっちゃうかもしれないという怖い話。
富豪村の話。この世の中の富が日本でいえば東京に集まっているとして、そこへ外からの人が偶然訪れ、成功を掴めるか否かの物語。取材にはマナーを持って接しに来るようにという念の込められた話。もしかしたら荒木先生が描かれた当時や過去に失礼なインタビューアなどが存在した可能性がある。
クロアワビの話。平将門の首塚ではないが、土地にある呪いのようなものが描かれている。それは、本当に自然なもので、昔の人々が恐れていた妖怪や怪奇現象などは実はこうなのかもしれない。
現代の物理で解明すると答えはですが、取り扱ってみなければわからないですよね。
ブランドバッグの話。お金の使い方はスタイリッシュに、何にでも化けられるが、その時必要で価値が発生しているので、モノって普段の値段だけがすべてではないなぁって思いました。
岸辺露伴の淡白な人柄
クロアワビの話では、料理人のトニオに提案され、密漁してしまう好奇心の塊であり、漫画家とはここまでネタが欲しいのか?と疑いたくなるような描写がよかったです。
また、海で溺死しそうになったのに、タコの習性を利用して生還してくる辺りがキチンとヒーローを担っている。
つまり、荒木先生の手にかかれば誰でもヒーローになれるのでは?とおもってしまいました。
で、締めには、なんだかんだで上手い料理を食べさせてくれてありがとう。トニオシェフも彼女を治せる食材が手に入りめでたしでいいよ。みたいなのりになっていて、正直ブラックジャックなの?みたいな締め方でした。
ここだけの話ですが、岸辺露伴は荒木先生の分身として書いちゃってますよねぇ。サブキャラの割には登場回数多すぎです。
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