主人公は誰なのか!? - ハーロック・サーガ ニーベルングの指環の感想

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ハーロック・サーガ ニーベルングの指環

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映像
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ストーリー
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キャラクター
2.00
声優
5.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
1

主人公は誰なのか!?

3.83.8
映像
5.0
ストーリー
2.0
キャラクター
2.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

メーテルの登場

「銀河鉄道999」登場人物であり、永遠のヒロインであるメーテルが登場するのは、ファン目線として、嬉しいポイントだと感じました。あまり物語本編に影響のあるような出演ではありませんでしたが、その一瞬でも嬉しいものだと思います。

観る側のテンションの上がらせる場面です。

しかし、登場の仕方が中途半端だったのが、とても悲しい部分でした。1話に渡って、登場してくれて良かったように思います。メーテルの役目は数分で終わってしまうので、出番を少なく感じさせます。

また、この場面においては、メーテルである必然性は一切なく、誰でも成り代わることができたように思えます。メーテルを登場させる為、意図的に当てはめた印象を強く受けます。ただ、台場正という少年との組み合わせは、哲郎とメーテルの構図と重なる部分があり、映像としてそこを狙った場面のように感じました。

個人的には、メーテルが物語に喰い込んでほしかったです。しかし、銀河鉄道で永遠と旅を続けるメーテルが、「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」に登場するにおいて、不自然さが強いのかもしれません。

そして、活躍の場として、乏しいのかもしれません。

アニメ作品において、原作者が同じである別タイトルのキャラクターが登場する代表例として、「ドラゴンボール」に登場するアラレちゃんを思い浮かべてしまいます。

「ドラゴンボール」におけるアラレちゃんの活躍は目覚ましいもので、ファンとしても満足感の高いものでした。作品そのものの個性で考えると、やり過ぎてしまうのは良くないことは理解できます。しかし、ファンサービスとして、嬉しいものなのは間違いのないことだと思います。

 

物語展開はトチロー目線

主人公が誰なのか分からなくなるほど、アニメ本編はトチロー目線で描かれています。

そして、トチローの活躍や行動は、ハーロックより積極的で、活発なものだったように感じられます。そこは、率直な意見として、残念に感じさせるポイントでした。ハーロックはアニメ全編を通して、自身の船から出て行動することがほとんどありません。

むしろ、積極的に危険に晒されていたのはトチローです。

このアニメ作品を通して、ハーロックの活躍が観たかったです。

この部分においては、裏切られた気がして残念な気分になってしまいます。そして、残念さにトドメを刺すものとして、最後の場面だけはハーロックが活躍するのです。客観的に見ていると、おいしい部分だけハーロックが奪っていったように思えてしまうのです。

確かに、そのままトチローが最後まで活躍するのであれば、作品タイトルそのものから見直すべきでしょう。最後に、ハーロックが活躍することで、辛うじて「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」という作品タイトルの体面が保たれています。

「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」というOVA作品は全6巻で構成されていますが、1~5巻における主人公はトチロー、最後の6巻だけは、主人公がハーロックなのではないでしょうか。

 

老害という言葉がピッタリ

「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」というOVA作品のテーマは、「長寿」ということなのだと思います。

そして、それは「銀河鉄道999」におけるテーマ、「永遠の命」と重複することが多いと思いました。「銀河鉄道999」における機械人間が、「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」では神々の存在に置き換えられていました。そして、「銀河鉄道999」における生身の人間が、「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」では地球など外側の星々の人間に置き換えられていたように感じられました。

一秒が数百万年にあたるほど、時間の流れ方が違うのであれば、「長寿」といえど、限りなく「永遠の命」に近いものだと考えられます。そして、神々の存在が、人間たちを下等生物だと差別発言をしていることも、人間を虫ケラのように扱われる「銀河鉄道999」に近い印象をもちました。

そして、権力闘争や革命を起こそうとしている部分も、両作品において近い印象のものであると感じられます。

最近の言葉である「老害」に印象が合致するOVA作品だと感じました。年を重ねるごとに、考え方は固定化していきます。柔軟な考え方ができないようになっていきます。そして、長年により培ってきた権力や誇りを失うことを恐れ、執着する姿も「老害」そのものだと考えられます。

ハーロックの放った一言が全てなのだと思います。

全宇宙に存在する全ての生命は、平等であり、同じ重さです。神々の生命だけが貴重であり、他より重いということは断じてありません。しかし、神々は自分の考え方を変えたり、改めることができないでしょう。

自身の考え方に執着して、他の意見を受け入れることができないのです。

自身の価値観や世界観、常識として捉えていることを覆すことができないのです。

まさに、「老害」という言葉に合致するのではないでしょうか。争いごと、戦争がなくならない理由はこういったところにあるのかもしれません。お互いの主張を、話し合いで解決できず、力が勝るものに屈服してしまうのが、一般的な構図になっています。

「ハーロック・サーガ ニーベルングの指環」というOVA作品から、そんなメッセージ性を感じられました。

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