全編おしゃれなさらっとしたタッチ - めぐり逢いの感想

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全編おしゃれなさらっとしたタッチ

3.53.5
映像
4.0
脚本
3.5
キャスト
3.5
音楽
3.0
演出
3.5

目次

現実的にはありえないが興味をそそるストーリー

ストーリーは今ではわりと紋切り型ですが、この種のラブストーリーの元祖という気がします。ヨーロッパへ向かう豪華客船の中で落ち合った二人。二人ともそれぞれ婚約者が居る。男は世界的なプレイボーイ。二人は恋に落ち、ニューヨークのエンパイアステートビルディングで6ヶ月後の再会を誓い合う。その時には、それぞれ自活した生活が(男は絵描きとして、女は歌い手として)できるようにがんばるというもの。ところが当日、女は事故に遭い、歩けなくなる。待ちぼうけの男。女は迷惑がかかると思い、一切を伏せる。そして、男は、女の居場所を突き止め、会いに行く。不平や皮肉を述べた後、女を描いた絵のことを話すうち、その絵を購入した車椅子の女が、この女だと気づき、二人はよりを戻すというもの。現実にはありえないのですが、もしそういうことがあれば、いったいどうなるだろう、どうなってほしいだろうと私たち人間は共通して思う「興味」をストーリーにしている点である意味、勝利です。

古い映画なのにおしゃれできれいな映像

古い映画なのに映像がとてもきれいことに驚きます。カラー映画で、今的なカラーでいうと「とってつけたようなカラー」というべきかもしれませんが。あとデボラカーがとてもきれいです。ふるまいも、しぐさも。どんな境遇時にも生き生きとした女性を演じきっています。つまりは美しい女の演技です。ファンになります。

ストーリーを考えた上での綿密なシーン構成

ストーリーになんら無関係なシーンはこの作品にはほぼ出てきません。締まっていますね。それから、航海の途中に立ち寄る男の祖母宅でのシーンが、かなり作品の深みというか、品質面を押し上げる上で、効果的です。男と女はこんな体験を挟むことでより接近する、ということを教えているのか、単に、最後に男が祖母の死後にあげると約束したストールを、女に渡す機会を提供するためのわざわざのシーンなのか、あるいは男が絵を描く才能があり、女が歌の才能があることを知らせるためのシーンなのか、あるいはすべてを網羅したシーンなのかもしれないなど、考えてしまいます。

ラストシーンが短く印象はかえっておしゃれなものに

ラストシーンは、印象的だが、ものすごく時間が短すぎます。こちらが涙が流れるころにジエンドとなります。そのせいで、逆にさらっとしたおしゃれ感覚が生まれていますので、それが狙いなら成功していますね。唯一残念なのが、デボラが事故後、子ども達に音楽を教える仕事を得ますが、その歌のシーンが不必要に長く感じます。この長さの意図は今ひとつわからない。歌の文句を聞かせるためなのか?デボラの歌声なのか?そういう意味では、デボラカーの歌う歌はとてもよかったですが。またデボラの元恋人がとてもいい人過ぎて、普通のこういう映画なら、もう少し邪魔してもよさそうなものを献身的にデボラを支えます。これも「おしゃれさ」の追求所以でしょうか。まあ、とにかく全編タッチがさらっとしていますね。

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