きっとうまくいくと思える！ - きっと、うまくいくの感想

何度となく苦難がやってくる。だけど、きっと大丈夫と呟くと本当に大丈夫

難関の大学に通う主人公とその仲間に様々な困難が降りかかる。それでも「きっと大丈夫」と呟き、乗り越えていく姿はひやひやしながらも応援したくなる。一人一人乗り越えていかなければならない問題を抱えており、中には耐えきれずに自らの命を絶ってしまう者も出てしまう。そんな中で自分の力や明るい未来が待っていると信じて進む主人公に勇気付けられる。実際に映画の中でも主人公の友人たちは、勇気付けられ考え方が変わっていく様子がみえる。

気づくと主人公の人間味に惹かれる

インド映画はあまり見たことがなかったこともあり、ハリウッド俳優が大好きな私には、出演者達にときめくことはないと思っていた。主人公の一つ一つの行動の中に自分の周りの人には、幸せになってもらいたいという思いが溢れていていつのまにか恋をしてしまっている。最後に出てきた時には、本当に素敵で別人にみえてしまう。

ボリウッドの雰囲気に魅了され、引き込まれる。頭からあの曲が離れなくなる。

最後に、インド映画以外ではなかなかないなぜかいきなりみんなで踊りだすといったお決まり？のシーン。シリアスなシーンやヒロインとのムード満点なシーンにもBGMが徐々に大きくなり踊りだす。ミュージカルとはまた違う、若干物語の流れを止めるほどの勢いで全力のダンスと歌は本当に観ていて楽しい気分になる。聞きなれない言語と繰り返しの多い独特のリズム、メロディーはすぐに口ずさめるようになり、見終わった後にも頭の中で流れるほど。気になってyoutubeでも音楽だけ聞いてしまった。

扱っている内容は重い内容。貧困の差や家柄による差別、社会からの要求に応えられなければ上にはいけないという実力主義社会など。しかし、主人公の前向きすぎる考え方や周りの登場人物の強すぎる個性や笑えるネタ、そしてウキウキするような音楽や映像演出によって暗い映画に決してなっていないところがすごい。

みんなみんな最初からうまくいくわけではない。けれど、そこで諦めるのはもったいない。何かやってみてから考えてみてもいいのではないか、耐えるだけでも一つ大事なアクションである。もし諦めそうになったときはきっと大丈夫と呟いて自分を鼓舞することの大事さを伝えている。

ただ一つマイナスな部分を書くとしたら、映画の上映時間について。何度ももう少しで終わりかなと思うタイミングがあったのに、なかなか終わらず疲れてしまった。しかし、ここがいらないと思うシーンはなかったのはやはりこの映画はすごいのかもしれない。