色んな要素・影響が詰め込まれている - 地球少女アルジュナの感想

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地球少女アルジュナ

4.604.60
映像
5.00
ストーリー
4.00
キャラクター
4.00
声優
5.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
1

色んな要素・影響が詰め込まれている

4.64.6
映像
5.0
ストーリー
4.0
キャラクター
4.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

魔法少女なのか!?

冒頭では、主人公のジュナが一度、死んでしまってから天の声と約束するかたちで蘇えります。そして、魔法少女のような格好になるので、敵と戦って地球と平和を守るアニメ作品なのか、と想像させます。

しかし、内容は全然違った中身になっており、良い意味で裏切られたアニメ作品です。

ただ、ジュナの変身した格好は、確実に魔法少女を意識している部分はあったと思います。そして、予想の斜め上をいく展開は、制作スタッフの意図的な狙いだったのでしょう。ただの魔法少女の話であれば、とてもつまらない物語になっていたように思うのです。

「魔法使いサリー」や、「魔女っ子メグ」のような女の子向けアニメ作品もさっぱり姿を消してしまったので、それはそれで良かったのかもしれません。しかし、そう思わせておいて、全然違う方向にいくというフェイントは、アイデアとして面白かったです。

振り返って考えてみると、魔法少女といえば、宮崎アニメの「魔女の宅急便」との類似点はあるのかもしれません。主人公ジュナとトキオ、そして「魔女の宅急便」におけるキキとトンボの関係性は似ているように思います。周囲の大人たちに触れ合ううちに、様々な気付きがあり、そして成長していく様子も少し似ているように感じます。

ジュナには、クリスというナビゲート役、そして、さゆりという同性の親友であり、恋敵のような存在がいることが相違点といえば相違点です。しかし、時間の尺が全く異なる両作品において、似通った雰囲気があるのも事実ではないでしょうか。

 

多くの社会問題を取り挙げている

思いつくだけでも、原子力発電所の危険性、食品の生産や加工問題、そして環境汚染問題、生態系の破壊、遺伝子操作の倫理性など、数多くの社会問題が扱われています。

誰に向けて、発信されているのか、分かりづらいアニメ作品ではありますが、考えていかなければならないテーマを抽出して描かれているように思います。暗い社会問題を扱っていますので、作品そのものの雰囲気は暗いですね。しかし改めて考えてみても、この「地球少女アルジュナ」が放送されていたのは平成13年なので、今から10年以上は経過しています。

しかし、アニメ作品の中で取り挙げられている社会問題のうち、今の時点で解決されているものは皆無ではないでしょうか。10年経っても、問題は何ひとつ変わっていないのです。また、前進しているのか、という疑問においても不透明感が大きいのではないでしょうか。日本国内においても、阪神・淡路大震災や東日本大震災で、原子力発電から火力発電に切り替えようとする動きは一時的にありましたが、原子力発電所の運転が再開されています。

今、改めて観ることで、この頃から何も進展していないことに気付いてしまうのです。

しかし、アニメ作品の中でも触れられていましたが、個人ひとりにできることは限られており、誰かがきっとなんとかしてくれる、という他力本願のマインドに支配されています。そして、それ自体が、問題の棚上げ以外のなにものでもないことを示唆しているように思うのです。

思っていた以上に、重く深いことをテーマに掲げた作品であり、面食らったというのが正直な印象です。そして、面食らうと同時に、自分自身の中の良心がチクチクとして、正面から捉えることができない自分がいることも否めません。正面から捉えることができない自分自身が恥ずかしく思えてきて、自己嫌悪に陥ってきます。

 

全ての事案は有機的につながっている

原子力問題から、食品の生産・加工問題、そして環境汚染、生態系の破壊、遺伝子操作はそれぞれ別々の問題ではなく、有機的につながった大きなひとつの問題として描かれていました。その象徴といえるのは、SEED特務調査員テレサの発言、「実は問題は簡単に解決できる」「全ての人が少し我慢すれば、大概の問題は解決される」と言っていたと思います。この発言を受けて、東日本の大震災のときに省電力に取り組んでいたことを思い出しました。

つまりはそういうことなのだと、痛感させられました。情報網や交通手段、そしてライフラインと呼ばれる上下水道・ガス・電気は文明が進むことで、大きく便利になりました。しかし、それらが使用不可能という状況になるまで頼ってしまうのも、また人間なのだと思います。

ひと昔前はパソコンでインターネットしている時代でしたが、今では携帯電話でインターネットを活用している人が多いのではないでしょうか。インターネット活用のメインは、パソコンから携帯電話に変化しています。今さら、パソコンに戻るか、と言われれば私自身もよほどの理由がない限り、答えは「NO」だと思います。贅沢や便利さを覚えてしまうと、それより以前のレベルの暮らしに戻ることが苦痛に感じてしまいます。

 

このアニメ作品を通じて、自分自身にもできる小さなことに、少しずつでも取り組んでいこうと思いました。

やれることは、実はたくさん有るように思うのです。例えば、選挙には行くようにすること、無駄な電気の使用は控えること、もちろん水道・ガスも同様、ゴミの排出を抑えるよう努力すること、移動手段を車だけと考えずに公共交通機関を利用すること、等々、それなりに出てきます。

 

人類が悲しい結末を迎えないよう、そして、住みやすい環境を自らの手で破壊してしまうことがないようにしていきたいですね。

人体に有害ウィルス、病原体が入り込んで病気や死をもたらすように、地球にとって、私たちが有害な存在にならないようにしなくてはならないと思います。

 

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