新しいルパン三世の姿
ルパン三世が盗みを続けるということ
”ルパン三世”とは怪盗です。世界的に有名な強盗ルパンは、次元、五エ門、不二子と共に、大金を狙い今日も生きています。ルパン三世たちは、金目の物、宝石、札束が大好きです。ルパンはなぜ全国指名手配されているにもかかわらず、懲りずに盗みを犯すのだろう。絶対に捕まらないという何か強い決め手のようなものでもあるのだろうか。見た限りそんなものは存在していないと思います。ルパン三世には、絶対に捕まらないという強い自信があっただけです。きっと気持ちが強いのでしょう。指名手配された場合、普通なら身を隠して誰にも分からないように静かに過ごすはずです。ルパンは、指名手配されていることなど関係ないのでしょう。次から次に、財宝を目指して探し、危ない目に合いながら盗みを繰り返します。彼のそこまで盗みをする意味は一体何なのでしょう。深い疑問が残ります。盗みへの強い自信があるとしか思えません。
いつもとは少し違うルパン三世
原作に最も近づけていると言われています。話の中で変わっているところがあります。私はなぜだろうと思いました。ルパン三世の服はいつも赤と決まっているのだとばかり思っていました。しかし、ここでは、緑の服、しかもピンクの服を着ているルパン三世がいるのです。その理由は、前作よりも明らかに違う魅力のようなものをこのパート3で作り上げたかったのです。しかもルパン三世のテーマ曲が一切流れませんでした。ウワサでは、日テレと読売テレビとの権利問題とかがあり放送出来なかったそうです。再放送もされなかったり、原作になるべく近づけたルパンを表現していましたが、それがうまくいかなかったのです。
ルパン三世は常に赤いジャケットをあの細い体で着こなす姿が魅力です。このパート3でもそんなルパンの姿がが沢山見られて嬉かったです。ピンク色のジャケットは、予想外でしたが、柔らかい印象になり、やっぱり私はカッコいい赤の方が好きです。毎回ふざけた調子のルパン三世ですが、時々キザなセリフを言って見ている私をドキドキさせてくれます。例えば”カクテルの名は復讐”という回がありましたが、私はこのストーリーとルパンが好きです。少し落ち着いた雰囲気のルパン三世が登場します。ほとんどが、ルパンがバーテンダー姿になっていてとても似合っていて個人的には大好きです。話の内容も静かにゆっくりと進むので、いつも見ているルパン三世の話とは違う印象を受けました。ゆっくりと話が進むのと同時に舞台もほとんど変わらずパブの中で進みます。何故このような落ち着いた雰囲気のストーリーにしたのでしよう。こんなルパン三世もいるという姿を視聴者に伝えたかったのでしょうか。毎回明るい声でふざけたような喋り口調で、札束を狙うルパン。激しく逃げるシーンなどが見ものでした。それこそがルパン三世という感じもしますが、ルパンにもキザな事を言う大人の男という裏の顔があったのでしょう。それを沢山取り入れた回がこの”カクテルの名は復讐”という回だったのです。いつもと違うルパンが見れてとても新鮮でした。どちらのルパン三世が良いかと言われれば、もちろん私はいつもの明るいルパンを選びます。なぜならルパン三世には沢山の勇気や前を向いて進む事の意味を教えてもらったからです。どんな時でも諦めない姿は魅力で詰まっています。あの喋り方もきっと明るいルパン三世でいようとする彼なりの思いや考えがあるのかもしれません。落ち着いたルパン三世を見たい方は是非この作品を見て欲しいです。ルパン三世の他の作品でなく、このパート3は色々なルパンが見れてルパン三世が怪盗でいることの意味とは何か、問われているようでした。バーテンダーのルパンは確かにカッコいいのですが、ちょっといつもの彼とは違って落ち着き過ぎかなとも感じました。ある意味子供っぽいところがルパンの魅力ですから、落ち着いているルパン三世は、イメージが崩れてしまうのでこれくらいで十分だろうと思います。
悪者だけど、”ヒーロー”的存在のルパン三世
ルパン三世を取り巻く状況は、いつも決まって危険がいっぱいです。銭形警部から逃げるシーンは良く見られ、怪盗と警察の永遠の戦いのようにも感じとれました。銭形警部も悪いやつが許せないという気持ちはもちろんの事ですが、永遠のライバルのような関係性が築かれているように思います。銭形警部が絶対に逮捕してやると叫びます。ルパン三世は何故かいつも余裕な表情で逃げるのです。その逃げる時のシーンはカッコ良くて見ていて楽しい気持ちになります。そして毎回銭形警部の悔しそうな表情とルパンに向けて叫ぶことなど関係なしにルパン三世は仲間の次元、五エ門、峰不二子と共に姿を消して逃げています。次回作でもこのシーンはあるだろうと予想します。なぜなら、ルパン三世は捕まらない怪盗のように思えるからです。悪者なのにどこか”永遠のヒーロー”のように見えるルパン三世に憧れてしまいます。
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