よくここまで原作を再現できたものだ~ - 浦安鉄筋家族の感想

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浦安鉄筋家族

3.753.75
映像
4.75
ストーリー
4.75
キャラクター
4.75
声優
3.00
音楽
2.25
感想数
2
観た人
2

よくここまで原作を再現できたものだ~

3.53.5
映像
5.0
ストーリー
5.0
キャラクター
5.0
声優
2.0
音楽
1.0

目次

最初に文句・悪い点について

何故、最初にこれを述べるのかというと、私自身は原作がとても大好きなんです。またこのアニメ作品においても、全体を見通した全体評価では好きなんです。でもだからこそ、という点で書き出していきます。

まずナレーションが邪魔ですね。たしかに原作をショートアニメにしている、という構成上でナレーションは必要なのかもしれませんが、必要以上にナレーションが入っている気がします。せっかく原作はメチャクチャ面白いのに、全て台無しにしている感じがしてしまって、非常に残念に思えてしまいます。

もったいないです!!

この作品で、もっとも気に入らない部分です。またナレーションの方の声質が、耳障りなのも、さらにナレーションを悪いイメージにさせてしまっている感じがします。またそれだけではなく、ナレーションの言い方もナレーションに徹しているのではなく、ちょいちょいタメ口の口調になるときがあります。普段はナレーションの説明口調なのに、ちょいタメ口になると、不思議とイラッとさせられます。けっこうな不快感になってしまっているのが、作品全体のクオリティーを下げてしまっている気がします。

キャスティング、脚本のセリフ作成、全体の構成をまとめている方、声優スタッフ、どこかで問題提起して欲しかったです。

そして、次にオープニングテーマ曲、及びエンディング曲がこの作品にまったくイメージが合致していないことです。アニメ自体の音楽は進行や展開にイメージが合致していて楽しめます。全く違和感はないし、声をだして、笑ってしまう場面も相当にありました。アニメ自体の音楽さんは、非常に良いお仕事をされていますね。時折、流れる「アントニオ猪木のテーマ」など意外性のある楽曲は、「よくぞ使ってくれた!」と拍手喝采です。

しかし、オープニングテーマ曲とエンディング曲には不満しかありません。このアニメ作品において、実はそこの部分は重要な要素だと考えるためです。同じギャグ作品でいえば、コロコロコミック連載漫画が原作で、アニメ化された「おぼっちゃまくん」、そしてボンボンコミック連載漫画が原作で、アニメ化された「つるピカハゲ丸くん」という作品があります。また他に例を挙げるなら、「クレヨンしんちゃん」「少年アシベ」などがあります。それらにいえることは、その作品の為に、オリジナル楽曲を制作したことではないでしょうか。

一般アーティストの楽曲を採用したかたちなのか分かりませんが、「浦安鉄筋家族」のイメージを形成する重要な要素をこのような歌にしてほしくなかったです。

キャラクターと声優について

多彩で個性的なキャラクターが多いのが、この作品の魅力をつくっている部分だと思います。原作のキャラクターをよくここまで、アニメという媒体で再現したものだと感心させられます。

角田弁慶、梅星涙、国会議員など、実在人物や他のアニメ作品を明らかにパクッた人物が原作漫画と同様に続々でてきたのに、よくぞ再現してくれた、と感動すら覚えます。特に角田弁慶くんはユニフォームに堂々と「YAMADA」と入っていました。もうそれだけで腹を抱えて笑えるレベルです。このアニメ作品の存在そのものが許されるのか、と疑問にすら感じます。そういった意味では、非常に攻めの姿勢で制作されたものといえるでしょうね。その心意気に、リスペクトと敬意を表したいです。

それぞれ、他のアニメ作品の原作者や、実在する有名人から、文句言われても仕方ないレベルです。どう考えてもやり過ぎで、訴訟問題に発展しても不思議ではないのが、本当にとっても好きです。

また声優さんにおいても、原作イメージを崩すことがないキャスティングが成されていると思います。小鉄は、その見た目から可愛らしい声であることが再現されています。仁も、ドスの効いたオッサン声に笑わせてもらいました。のり子も関西弁がとても上手で、違和感のある関西弁を使う声優さんも多いのですが、完成度が高いです。ナレーション以外の声優陣は、本当に素晴らしいお仕事をされていると思います。

また調べてみて初めて知ったことですが、これだけ登場人物が多い作品なので、ひとりの声優さんが何役もこなされています。その事実にも驚かされますよね。一度、「アニメ」「浦安鉄筋家族」「声優」で検索してみると、新しい発見がありますよ。

原作の下品な表現をどこまで再現できるのか!?

漫画という媒体と比較しても、アニメ作品は制作・放送上の規制はそうとうに厳しいですよね。どこまでそれらが原作通りなのか、という観点も、私自身のアニメ視聴の中で重要でした。これも申し上げておきたかったのですが、ほぼ原作通りに再現されていましたね。逆に再現度が高くて、観ていて驚かされることが多かったです。

特に「うんこ」をアニメ上で多用された作品に、「Dr.スランプ_アラレちゃん」があります。あれは当時であったから可能な描写だったのであり、今の時代に同じアニメをつくるのは不可能だと思っていました。しかしアニメ作品「浦安鉄筋家族」の方が「Dr.スランプ_アラレちゃん」より、遥かに上のレベルにいると感じました。

ハッキリ申し上げて、「やり過ぎ」感の否めない作品だと思います。しかしここまでの作品に仕上げてくれたことに、素晴らしいの言葉しかありません。この原作漫画のアニメ化は不可能だと思っていましたが、アニメ化できるものなんですね。

本当にお腹を抱えて笑わせてもらうことができました。また感心することも多かった作品です。アニメ化して下さって、原作ファンとしてありがたいと思います。メチャクチャ笑えるアニメ作品に出会えて良かったです。

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4.04.0
  • ゆかゆか
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  • 1114文字
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