一話完結だけど続いていくストーリー
父親がゲイでデブ専の主人公という一見すると普通の女子高生とは少しかけ離れているように見えるが、現実にはそう言った家族関係の家庭も今では少なくないと考えられるし、男性のタイプが少し変わっていてそれを友人や家族に話せないでいる女子高生もいると思う。また、彼氏の両親に会いに行った後の彼氏家族内での会話の回は、普通の日常描写型のマンガでは珍しいと感じる。母親の行き場のない気持ちやそれを家族にぶつけてしまうシーンは、母親の複雑な心境を丁寧に描いているし、母親でない人間でもこう感じるものなのかと知ることができた。
全四巻でているが、第1話に比べて主人公の心の成長として、性への興味なども入ってきているため、主人公の成長ぶりにも目が離せない展開になってきている。主人公が毎回変わるがストーリーは一貫性があり、上記で述べたように一つのストーリーに対して様々な視点からの心情を読み取っていくところもこのマンガの面白い点といえる。しかし、ひとつのストーリーに対して複数の人物が主人公になるため、ごく偶にだが話の時間軸が分かりづらい点もある。
今後の展開として気になるのが主人公の友人たちの回である。4巻までに友人3人の大まかな紹介の回はあったが、今後さらに内容が深くなっていくところに注目している。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)