プレイヤー達についての考察 - テニスの王子様の感想

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漫画レビュー数 3,136件

テニスの王子様

4.004.00
画力
3.17
ストーリー
3.17
キャラクター
4.17
設定
3.33
演出
3.50
感想数
4
読んだ人
11

プレイヤー達についての考察

3.53.5
画力
3.5
ストーリー
3.0
キャラクター
4.5
設定
3.5
演出
3.5

目次

最強の技ランキング

テニスの王子様の特徴で最大の魅力は技の多さにある。現実的には不可能なものなどさまざまな技があるがいったいどの技が最も強いものなのか。ベスト5を発表していきたい。ただし無我の境地系は技というよりもゾーン状態のようなものなので選外とする。

最強の技は間違いなく手塚国光の零式サーブである。全く弾まずに戻るサーブであり、テニスではサーブはノーバウンドで返球してはいけないので、実質的に返すことのできない文字通りの無敵の技である。跡部のタンホイザーサーブの同じことが言えるが、無我でリョーマが使ったのに対して跡部自身がフロントフットホップで返しているため、零式のほうが上であると考える。腕にかかる負担はあるが、文句なしの1位である。

次点は同じく手塚の手塚ゾーンとファントムである。球にさまざまな回転をかけることによって自らに引き寄せることができ、無我の境地でもコピーできないほど高度な技でもある。さらにファントムではすべての打球をアウトにすることができるが、ファントムのほうは零式サーブ同様、かける回転量はゾーンの6割増しの回転をかけなければならなく、腕にかなりの負担がかかってしまうのが問題点であるが、威力は申し分ないので2位となった。

3位は真田弦一郎の風林火陰山雷の雷。他も強力だが、なかでもこの雷はかなり強い。カミナリの速さで動きほぼどんな球でも返すことができ、打球には手塚のガットを破るほどの威力があり、返すことがほぼ不可能な技。手塚がファントムでアウトにしたのと、新テニスの王子様では幸村がラケットのグリップを使って返していたがあれは幸村ならではの技である。ふつうはあれではコントロールがつかないだろうし、たとえ返ったとしてもチャンスボールになりかねない。対抗策としてはこの2種類しかなくかなり強い技である。

4位は跡部の氷の世界。相手の死角が視えてそこを完璧につくことができる技。たとえどんなプレイヤーでも死角を突かれては反応できない。そのためどんなプレイヤーでも返すことができない。あの真田でも返すことができず、対抗策としては手塚ゾーンで死角を外すしかない。

5位はサムライドライブ。越前リョーマの技であり、ボールに回転をかけネットワイヤーにあてることでボールを割る技だが、本来ボールが破損するとやり直しになるのだが、この漫画ではそうではないためかなり強い技となる。幸村には返されてしまったが同時に2つ別の場所に球が飛んできたら2つとも返すことは本来かなり難しい。返せる可能性が低いため5位とした。

1位、零式サーブ 2位、手塚ゾーン・ファントム 3位、風林火陰山雷の雷 4位、氷の世界 5位サムライドライブとなった。

1位2位ともに手塚の技だが、強力である一方で腕への負担もかなり大きい。常時使った真田との決戦は腕がうっ血していたが、そんなに頻繁に使わなくても使いどころをここ一番だけにしてもかなり威力を発揮するのは間違いない。

幸村精市についての考察

神の子と呼ばれ、リョーマに敗れはしたが中学テニス界最強の男である。しかし幸村は上記した技の多さが特徴でもあるこの漫画で唯一の必殺技がない人物であり、ある意味テニスに特徴があまりない。戦った相手は五感をなくすが、あくまで幸村は何もしていない。何かをしているわけではなく、ただ単に来た球をすべて返しているだけである。それはかつて白石蔵之介が不二と全国準決勝で戦った時の基本に忠実な完璧なテニスに似ている。

つまり幸村は白石よりさらに上、これの完成形ではないかと思う。いや、むしろその究極な形こそ、この幸村のテニスなのかもしれない。これができる幸村にはむしろ必殺技が必要ないと言ってもいい。つまり必殺技がないことこそが、幸村が最強であることの証なのかもしれない。

天衣無縫の極みについて

無我の境地の奥には百錬自得の極み、才気煥発の極み、天衣無縫の極みの3つの扉がある。無我の境地は頭で考えて動くのではなく、経験から体が無意識に反応して動く。そのために副作用として体力の消耗が著しい。そのためそれぞれ体の一部分、百錬自得の極みでは腕に才気煥発では頭に、無我のパワーをそれぞれ集めることによってその体力の消耗を極限まで抑えている。

一方で最後の扉であった天衣無縫の極みの実態とはいったい何なのか。

おそらくこの天衣無縫の極みこそが無我の境地の本来の姿なのではないかと思う。ただの無我の境地が体力の消耗が著しいのは、自らコントロールできていないためであると思う。つまりこの無我の境地を体の一部分に集めるわけではなく全体にあるままの状態を100%コントロールできたのが天衣無縫の極みなのではないかと思う。つまり天衣無縫の極み≧無我の境地であるともいえる。こう考えると立海大との全国決勝で南次郎が天衣無縫なんて最初っからないといったが、もしかしたらそういった意味も含まれているのかもしれない。

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テニス、楽しんでる?

話題に尽きないテニプリ「テニスの王子様」は傍若無人なスーパールーキーである越前リョーマが主人公の青春テニス漫画です。この漫画を読んでテニス部に入った人も多いのではないでしょうか!リョーマは青春学園に入学しますが、同じテニス部の仲間と全国大会優勝を目指し成長していきます。リョーマのいる青学だけでなく他校も含め多くのキャラクターが登場しますが、どのキャラも個性的で魅力的なんです…。よくファン同士で「どの学校が好き?」という会話になるくらいです。テニプリを読み始めたのは小学生の頃でしたが、当時の私は中学に入ったら手塚のような先輩に出逢える!と期待に胸ふくらませていたものです。アニメやキャラクターソングのライブ、そしてミュージカル…と未だに人気が続いています。作者の許斐剛先生も単独ライブやっちゃうくらい、とにかくスゴイですね…。個性的なキャラクターたちテニプリのキャラ達はほとんどが中学生ですが...この感想を読む

4.54.5
  • 安倍川安倍川
  • 470view
  • 1576文字
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