今ではあり得ない超豪華メンバーによる感動のストーリー
法医学のドラマってどうしても謎解きばっかり多くなっていて、見ていてただの事件解決の流ればっかり追いかけている気持ちになってしまいます。このきらきらひかるもそんな法医学物なのかなーと思っていたらいい意味で裏切られるドラマでした。4人の女性と死体解剖なんていう絶妙なミスマッチから紡ぎ出される一つ一つの悲しいストーリーはおそらく男性の俳優では成し得なかった雰囲気なんだと思います。もしこれが女性でなく男性キャストによる作品であったなら全く同じストーリーでもここまで感情移入できなかったことは間違いないでしょう。阪神淡路大震災の混乱のなかから紡ぎ出された親子の珠玉のストーリーと良い、挿入歌のギターが奏でる死者に対する鎮魂歌の様なメロディーと良い、今までの法医学系のドラマの常識を覆すような作品に仕上がっていると思います。法医学物に見られるような解剖の派手さや専門用語の羅列によるインパクトではなく、解剖とは決して相容れないミスマッチな女性が描く「生きている」人間臭さがこの作品の一番の魅力です。生きている人間の魅力に迫るというある意味逆転の法医学ドラマとして、10年以上たってもまた見たくなる素晴らしい作品だと思います。
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