向かい合う兄弟 - レインマンの感想

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映画レビュー数 5,784件

向かい合う兄弟

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.0
キャスト
4.0
音楽
3.5
演出
4.5

折り合いの悪かった父の遺産を受け取りに来た若いセールスマンの男が、ろくな財産が自分には残されず、もうひとりの離れ離れになっていた兄にお金が行っていたことがきっかけで、兄と接するようになります。兄は極度の自閉症で、子供の頃から別れて暮らしていたために、あまり記憶がありません。唯一の例外が「レインマン」の歌でした。 最初弟は遺産を自分のものにするために、兄を自分と一緒に居るようにして法廷で戦おうとしますが、暮らしているうちに二人の絆が深まります。特に兄は抜群の記憶力を持ち、それがもとでギャンブルで儲かることさえあります。そうする中でお金ではなく、二人の本来の兄弟の情愛が出てきます。 ホフマン演じる兄のキャラクターは実在の人物がモデルだそうですが、特性がユニークで記憶に残ります。また完璧なまでにその特異なキャラクターを演じきっています。トムの演じる兄も良い味を出しています。派手な立ち回りはないですが、一見の価値はあります。

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他のレビュアーの感想・評価

徐々に目覚める兄弟愛

遺産目的だった主人公金銭的に困難な状況に追い込まれていた為、物語冒頭から主人公チャーリーに良いイメージを持つことができませんでした。しかし、それは振り返って考えてみると、制作側の意図的なものだったと考えることができます。物語冒頭から、良い材料がひとつも揃っていません。むしろ、悪い面を全て吐き出しているかのように感じられるのです。自分勝手に兄レイモンドの元を訪ね、施設から連れ出す行動にも、一般的な感覚からは理解を超えています。物語冒頭から、主人公であるチャーリーは悪役なのです。これは物語を描く手法として、悪役として、落とすところまで落としておき、後に、観客の株を上げていく作戦が取られているだと考えられます。とことん悪く描くことで、人間性が良くなった場面を描けば、チャーリーの印象は物語最後には良くなってしまうのだと考えられるのです。そういった意味では、非常にズルい作り方をされた物語だと考え...この感想を読む

4.24.2
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豪華なキャスト

とにかくキャストが良かった。トムクルーズとダスティンホフマンが演じた兄弟がなんとも愛おしく思えるくらいのめり込んだ。設定もなかなか面白い。チャーリーはしばらく会っていなかったサヴァン症候群の兄レイモンドに、父の遺産が大半入ってくることを聞き、お金目当てで近付く。最初はなんだこの最低な弟は!と憤ってしまったのだが、だんだんとレイモンドに惹きつけられ、そしてチャーリーの心はあたたかいものに変化していく過程が観ていて涙を誘った。チャーリーの根の優しさや、レイモンドの純真無垢さがこのストーリーに厚みを持たせている点だと思う。なぜチャーリーはレイモンドを見捨てられず、面倒を見るようになったのか、それはただ単に兄弟だから、というだけではなく、幼少期の「レインマン」、つまりレイモンドとのあたたかい思い出にあったように思う。そし自分のせいで病院に入院することになってしまったレイモンドに対する罪悪感がず...この感想を読む

4.04.0
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