自分も家庭を持ちたくなってしまいます
『赤毛のアン』シリーズの6作目です。ここまで読み進めようとする人はアンの魅力にどっぷりはまっているでしょうし、改めてコメントするまでもないかもしれません。 アンはすっかり大人の女性となり、6人(1人亡くしているので産んだのは7人)のお母さんです。お母さんらしく、この作品の話題の中心は子どもたちのこととなります。アンの子どもたちらしく、みんな個性的で魅力的な娘・息子です。彼らは、大人では思いもつかないようなことで悩んだり、自分の想像力で怖い目に遭ったりします。それを優しく見守り、いい方向へと導いていくアンは、とても素敵な母親です。子どもたちが自慢に思うのも納得です。 そして、アンとギルバートは結婚して何年経っても、互いに愛し合っています。もちろん、そばにいることが当たり前となり、その幸せに気付かなくなってしまうことはあっても、ちゃんとそれが幸せであることを思い出し、互いのことを大切に思う気持ちを取り戻すのです。 いつも楽しいことに満ち溢れていた若いアンの物語と比べると、冒険や夢やロマンスは薄れています。ただ、自分も家庭を作りたいなと思わせてくれる作品です。
- あなたも感想を書いてみませんか?
- レビューンは、作品についての理解を深めることをコンセプトとしたレビューサイトです。
コンテンツをもっと楽しむための考察レビューを書けるレビュアーを大歓迎しています。 - 会員登録して感想を書く(無料)