退屈な日常って幸せと思ってしまいます - 南極料理人の感想

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南極料理人

4.514.51
映像
4.51
脚本
4.56
キャスト
4.55
音楽
4.33
演出
4.48
感想数
10
観た人
15

退屈な日常って幸せと思ってしまいます

5.05.0
映像
5.0
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
5.0
演出
5.0

ウィルスさえ住めない極寒かつ高度が高く、空気の薄い富士ドーム基地で暮らす南極観測隊の越冬生活を、調理担当の海保職員の目から描いた作品です。彼は、本来、南極に行くつもりなど、毛頭ありませんでした。しかし、南極観測隊になるという夢をかなえた同僚が不慮の事故で亡くなってしまい、急遽、単身赴任命令が下るのです。それでも、めげることなく、日々を送っていくその前向きな気持ちには、本当に拍手したくなrます。 全体としては、ほのぼのコメディタッチです。狭い空間、限られたメンバー、制限の多い厳しい生活ということで、もちろん、対立する人同士が現れたり、心がすさんだり、折れたりする人が出たりもします。そんな人間の弱ささえも、笑いたっぷりに描かれていて、決して暗い気持ちにはなれません。むしろ、「あるよね、こういう気持ちになること」と無性に納得して、解決する度にほっとします。 ただ、調理担当の人の目線で描かれているので、とてもおいしそうな料理がいろいろ登場します。特に、ラーメン好きの人のために、試行錯誤する辺り、なんだか無性にラーメンが食べたくなってしまいます。ラーメン好きさんは、ラーメンを用意してからご覧になってくださいね。

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まとまりのない人たちが料理をかすがいに共に生きて行く面白さを描く

どこにあっても人は所詮凡庸である2009年作品。タイトルのとおり、「南極観測隊の人々のために、共に南極に住み、料理を作る仕事をする人」の物語。この設定には理屈抜きで誰もが興味をそそられるのではないでしょうか。「滝を見に行く」の沖田監督のメジャー長編デビュー作だったんだ、ということと、このキャッチーな舞台装置を理由に、特に深く考えないまま見てみることになったこの作品。少しも深刻ぶったところがなく、終始くすくす笑いで楽しめ、そして見終わったあとには胸に温かいものがほんのり残る良作でした。「南極観測隊」という言葉の響きはいかにもドラマチックなのに、作品のトーンは非常にゆるゆるとした、牧歌的なものです。あくまで地味でルーティーンで、ひたすらうだうだとした日常。そこには南極観測隊!的マッチョなヒロイズムは存在しません、拍子抜けするほどに。格好いいとはいえないむさくるしい男たちが格好悪く共同生活を営ん...この感想を読む

4.14.1
  • kafuluikafului
  • 99view
  • 2225文字
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