南極料理人の評価
南極料理人についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が10件掲載中です。
各項目の評価分布
南極料理人の感想
まとまりのない人たちが料理をかすがいに共に生きて行く面白さを描く
どこにあっても人は所詮凡庸である2009年作品。タイトルのとおり、「南極観測隊の人々のために、共に南極に住み、料理を作る仕事をする人」の物語。この設定には理屈抜きで誰もが興味をそそられるのではないでしょうか。「滝を見に行く」の沖田監督のメジャー長編デビュー作だったんだ、ということと、このキャッチーな舞台装置を理由に、特に深く考えないまま見てみることになったこの作品。少しも深刻ぶったところがなく、終始くすくす笑いで楽しめ、そして見終わったあとには胸に温かいものがほんのり残る良作でした。「南極観測隊」という言葉の響きはいかにもドラマチックなのに、作品のトーンは非常にゆるゆるとした、牧歌的なものです。あくまで地味でルーティーンで、ひたすらうだうだとした日常。そこには南極観測隊!的マッチョなヒロイズムは存在しません、拍子抜けするほどに。格好いいとはいえないむさくるしい男たちが格好悪く共同生活を営ん...この感想を読む