とにかく逃げて、生きろ。人間、生きててなんぼだ。
森田森吾
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ゴールデンスランバーは、2010年に公開された中村義洋監督による映画である。 原作者は伊坂幸太郎で同名の著書は2008年の「本屋大賞」や「山本周五郎賞」などを受賞している。 この映画は、仙台市で凱旋パレードを行っていた首相が暗殺されたことから始まる。過去に暴漢に襲われているアイドルを救出したことから地元ではちょっとしたヒーローになっていた宅配ドライバーの青柳雅春は見えない大きな力によって首相暗殺犯に徐々に仕立て上げられいくのだが、友人や恋人、家族の力を借りて大きな力から逃げ続けるミステリーになっている。 タイトルはビートルズの同名楽曲からの引用になっており、作中に出てくる楽曲が鍵を握っているかもしれない。 青柳雅春を演じる堺雅人、恋人役を演じる竹内結子ら豪華キャストの迫真の演技も見ものではないだろうか。 原作者の伊坂幸太郎は著書「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」でも同監督と共演しており、共演3作品目にして第2回仙台シネマに認定された。
やはり名作「アヒルと鴨のコインロッカー」のメンバーである原作:伊坂幸太郎×監督:中村義洋×音楽:斉藤和義×舞台:仙台の組み合わせということで、楽しみで劇場観覧したのですが、期待を上回る出来だったように思えます。最後の最後まで爽快で面白かった!ネタバレになるので詳しくは書きませんが、両親に生存を知らせる方法なんて粋で俺、好きだなぁ。キャストも伊坂作品常連の濱田岳さんを始め、主演の今をときめく堺雅人さんもみなさん好演技!細かい話ですが、最後に整形後の主人公を演じたのが、あの半沢直樹で再び出会った遠藤賢一さん(半沢で言う近藤)なのもちょっとクスッとしてしまいます。
伊坂幸太郎の小説が原作の逃走サスペンス。伊坂節の効いた脚本が、しっかり映像化されていて、ファンの私としては特に文句なし。映像的にも、ほぼ読んでいた時に想像していた背景やアクションが再現されていたので、違和感なく楽しめました。なにより、映画版ならテーマ曲であるビートルズの「ゴールデンスランバー」が流れる中で作品を楽しめるのがうれしいです。あえて悪い点を挙げるなら役者の演技についてですが、まぁ上手さはともかくキャラクターとして再現度はやはり高いので、こちらもそう気にはならないかと。原作が好きな方ならまず何の問題もなく楽しめるものと思います。
堺雅人さんが好きで、映画を観に行ったのですが、正直ちょっと苦手でした。映画を観た後、原作も読んでみたのですが、伊坂幸太郎さんの作品は、私はちょっと苦手みたいです。キャストは、堺雅人さん、吉岡秀隆さんなど素敵なキャストさんばかりなのですが……久しぶりに幼馴染に呼び出されたと思ったら、無実の罪を着せられて、しかも、身に覚えのない証拠が次々出てきて、とにかく逃げて、逃げて、逃げまくる話です。その間に、いろいろな人の助けを借りて、最後は、でっち上げの証拠を作り上げるために彼そっくりに整形した人間を用意した整形外科医に出会い、自身もまったく別人に作り直してもらって生き延びます。映画としては、逃げている間のハラハラドキドキ感も中途半端で、何より結末が、真犯人は謎のまま、とりあえず生き延びればOKなんだ!?とちょっとがっかりでした。原作が好きな方が観たら、きっと全然違うと思うのですが……
よみがな:もりたしんご
森田森吾
仙台市で金田首相の凱旋パレードが盛大に行われていた。元宅配業の青柳雅春は数年ぶりに大学時代の親友・森田森吾に呼び出され、車に乗る。森田の様子がおかしいことを訝しむ青柳に、森田は「お前、オズワルドにされるぞ」と告げる。なんのことか分からない青柳だったが、その直後に首相が暗殺され、警官が2人のところにやってくる。森田は青柳にこう言う。