レイプ裁判の難しさ - 告発の行方の感想

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レイプ裁判の難しさ

4.04.0
映像
4.0
脚本
4.5
キャスト
4.5
音楽
4.0
演出
4.0

ジョディ・フォスター若い! かなりファンキーで難しい役を体当たりで演技しています。 ジョディ・フォスターが3~4人の男にレイプ・暴行されるのですが、証拠がなく和姦で和解するような流れになっていきましたが、何とか裏取引で過失傷害でぶち込むことに成功。 しかし、ジョディ・フォスターは強姦として罪に問われなかったことに納得がいかず、その思いに同感した検事は、強姦罪として追求し、またまわりの囃し立てていた人間も教唆犯としてぶち込むために奮闘。 しかし、ジョディ・フォスターは麻薬で前科があったうえ、当日はマリファナをやった上にかなり酔っぱらっていたとのこと。更には、男を誘い、楽しんで行為に及んでいたとの証言も出てしまい、窮地に追い込まれます。 和姦って結構難しい問題なんですよね。 和姦とは同意がある性行為というわけですが、例えば一人暮らしの男性宅に女性が一人で行き、お茶をいただいたりした後で、レイプされたとしても、よっぽどな証拠が出ない限り、和姦になると言われています。 ある程度、状況から判断して性行為に及ぶだろうなと考えられる場合、それでもなお、好意をもってそこにいった女性が悪いという考え方になります。 また相手からのもてなし・好意を受けるようなことがあると、強姦でなく、和姦が成立しやすいと言われています。 本作を通して、性犯罪の怖さと難しさを感じました。 上述した内容もそうですが、弁護人や検事には信念をもって仕事をしている人が本当に少ないんだろうなと感じました。 弁護人と検事も共に普通の人間ですので、事務所や局、自分のメンツを大切にしています。 それは家族を養う為でもあるので仕方のないことですが、正義はどこへやらといった感じですね。 こういった女性の性に関する問題は特にシビアだと思いますが、このように性被害者が裏取引で売られるような状況はあってほしくないです。 ところで、ぶち込まれた大学生とその親友が面会で電話するシーンがありますが、実際は面会で事件の内容について話すことはできません。 内容が内容だけに、あまり評価を下げずらいのですが、映画としては至極普通の展開で面白いとも言えない作品でしたし、ジョディ・フォスターも確かに調子こきすぎで結構むかついたので★4で。 ところで、私が裁判系映画でオススメするのは、『エミリーローズ』です。レイプ裁判ではありませんが。 エミリーは自称悪魔が憑いている少女なのですが、医療行為では治らず、もし本当に悪魔が憑いているなら意味がないということで医療行為をやめ、悪魔祓いをしますが、エミリーはその後に死んでしまいます。 そして、牧師が行った行為が正しかったのかが裁判で問われることになりました。 実はこれは実在の事件で、悪魔裁判と呼ばれている「初めて悪魔の存在を認めた裁判」です。 レビューを書いておりますので、是非読んでみてください。

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