パプリカの評価
パプリカについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
パプリカの感想
とても面白い
「映像化不可能と言われた小説を映像化」という謳い文句の映画化作品を先に見た。「逆にこれを文字で表現するってどんなのだろう」と思い、読んだ。また、著者・筒井康隆の断筆宣言前の最後の作品である。夢に入り込める機械と夢の中に入り込みセラピーを行うパプリカ、パプリカと対立する施設の副理事長を中心に物語は進行していく。物語設定がとにかく興味深く、文体も読みやすい。人の夢をいじっていいものか、という哲学的な問題についても考えさせられる。「こういうSF作品は苦手だ」というような人にぜひ読んでもらいたい。前半は退屈かもしれないが、我慢して後半まで読めば、きっとハマってしまうだろう。