弁護士事務所をテーマに据えたエンタメ作品
法律事務所の内実をあばいた金字塔的作品マフィアの片棒をかつぐ弁護士事務所、FBIへの協力との葛藤がテーマです。ハーバード法律大学院をトップクラスで卒業した主人公は夢のような待遇の大手法律事務所に就職。そのかわり早朝から深夜まで働き通し。そんななかで、マフィアに関連するマネーロンダリングを請け負う仕事に手を染めざるをえなくなり、FBIの接触で捜査協力の要求、身の危険などなど、追い詰められていくなか、主人公はFBIとマフィアの両方をうまく操り、大金をせしめて逃亡するという結末です。著者のジョン・グリシャムはこの一作で、地方の一弁護士から一気に著名人になりました。彼を追う形で弁護士作家がどんどん生まれる元にもなっったようです。タックスヘイブンの存在や、弁護士生活の悲喜こもごもなど、これまでにあまり知られていなかった世界を見せた作品です。そういう意味では忘れ得ぬ金字塔的な作品ではあるのでしょう。前半...この感想を読む
4.04.0
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