羊をめぐる冒険の評価
羊をめぐる冒険についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
羊をめぐる冒険の感想
羊をめぐる冒険 耳が美しい女性は作家としての冒険?
1・考察概要「羊をめぐる冒険」は1981年に発表され「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」の続編であり、この時点では「僕」と「鼠」シリーズの完結編である、と言うような背景やその作品の意味などは大人気作品の宿命として山ほど検討・考察されていると思うので、ここでは「耳が美しい女性」を出すことが、作者にとっても冒険だったのではないか、という仮説を考察する。 2・もう少しだけ背景を書いておく 本書に先行する2作品はどちらもほぼ200ページ、長編と言ってもさっと読み切れる長さだったのに対して本作は一気に倍の400ページ超にアップしている。 1079年のデビュー時点では作者は喫茶店を経営していたが、本作発表の1年前、1980年に作家専業を決断している。ここで何を言いたいか、というと今では超大物作家村上春樹もこの時点ではまだ駆け出しだった、という事だ。そして駆け出しであるがゆえに、「耳が美しい...この感想を読む