ビタミンFの評価
ビタミンFについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
ビタミンFの感想
作品ごとに違う感動が味わえる!
短編の作品力短編の小説集となっているビタミンFは、直木賞受賞作だけあって、どの作品をとっても読みごたえのある作品に仕上がっています。同じ作者が書いている短編作品集だと、マンネリ化したストーリーだったり、パターン化された登場人物になっている事が多いのですが、重松清氏は様々な登場人物の視点から、いくつお話しを作り出しました。作家である前に人間なのですから、自分を通して登場人物を描きます。そうすると、やはり男性の見方が強くなったり、自分が考えている正論を押し付けようとする作品に仕上がってきますが、この作品集はそうではありません。どこにでもある家庭、夫、妻、子供達が、心の奥底に隠してある弱い部分や悲しい部分、いつもは見たくないと思っている心の奥底にある気持ちをさらけ出してくれるのです。読者に「そうだ、自分もこう思ってた」と感じると同時に、その気持ちをどうしたらいいのか?相手はどう思っているのか...この感想を読む